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< または日記 の・ようなもの > |
都営浅草線の蔵前駅で大江戸線に乗り換える。この大江戸線に乗ったのは多分初めてだと思うけど、蔵前駅での乗り換えは一旦外へ出なければならず、階段の上り下りも多くてちょっと面倒ですね。半蔵門線もそうだけど、後から出来た地下鉄は、従来からの路線との乗り換えの際に歩く距離が長くて、深いところにつくられているから階段の上り下りも多いのだ。最初からもっと計画的に作れなかったのだろうかと思うんだけど、コンピュータだって数年後のことを考えずに作っちゃって2000年問題があれだけ騒がれるんですからね。人間ってそういうものなんでしょうね。
まあ新しいだけに、災害の際の安全対策はきっとバッチリに違いないと考えて、不便さには目をつぶることにした。
それと、ちょうどこの蔵前附近というのは玩具問屋街なので、この駅間の移動の間には、駄菓子屋向けの小物玩具を売っている問屋が何軒か並んでいた。小売りをしてるかどうかは不明だけど、店頭に吊るされている当てクジおもちゃを見ているだけでちょっと楽しい気分になれる。
さらに古本屋さんも発見。ビル街の中にあってこの店だけが木造で、昭和時代の古本屋のたたずまいを残したシブい店構えの本屋である。ちらっと立ち寄ってみると、15年ほど前に出た面白い写真集があったのでゲット。この乗り換え徒歩区間もあんがい悪くないかも。
15:00、都庁前で下車し、エニックス出版局で「少年ガンガン」編集のN川さんと会い、青焼きを見せてもらう。エニックス出版局は昨年、手狭になった初台のエニックス本社から分かれて、ここ西新宿のビルに移ってきた。引っ越し後は初めて来たけど、なかなか広々としてきれいなビルでした。
青焼きというのは、原稿から作成された原版フィルムをそのまま湿式コピーしたような仮の印刷物のことで、これを見て製版フィルムに付いた汚れやキズ、文字の曲がりやアミかけの間違いなどをチェックするのである。すると製版職人さんが、その指示を見てフィルムを修正し、それを最終的な印刷行程に回す。つまりこの青焼き校正が、著者や編集者が行なう出版前の最終チェックなのである。
そして青焼きのチェックは問題なく終了。風邪が悪化しないうちに、雑談もそこそこに帰宅。
……するつもりだったんだけど、実は、近々、デジタルビデオカメラを購入したいと思っているので、徒歩で新宿西口方面まで歩き、ヨドバシカメラ、さくらやなどを回ってカタログをもらってくる。雑誌編集の仕事をしていた頃は、新宿へもしょっちゅう来ていたのでいつでも立ち寄れたが、最近は外出する機会が減ってしまったので、無理してでも寄らないといつまた来るかわからないのだ。神保町も1ヵ月に数回は行かないと、その間に何か掘り出し物があったんじゃないかと思ってフラストレーションがたまっちゃうんですけどねー。わざわざ行くのもなんか違う気がするんですよ。ちょっと立ち寄りたいという気持ち。それでたまたま掘り出し物があるとうれしかったりするという……。
夕方、テレビでニュース番組を見ていたら、「コンピュータグラフィックスもここまできた!! デジタル映像の最前線」みたいな見出しで、アニメ映画『頭文字D』の紹介をやっていた。しかし紹介していたカーチェイスシーンのCG映像は、なんだかありがちなゲーム画面みたいなものだったし“初のアニメとCGの合体”というのも、どこが初なんだろうという印象だった。
映画そのものは見ていないので作品の出来についてはまだ判断できないし、ニュース番組の中でトピックスとして新しい技術を使った映画を紹介するのもいいと思う。しかしこの作品が、「コンピュータグラフィックスもここまできた!!」などと報道番組で煽るものでは決してないことは間違いない。最新技術を使っているという製作者側のコメントを鵜呑みにして、安易に「ここまできた!!」と煽ってしまうテレビの姿勢は問題だと思うぞ。
そういえば、先日、強盗事件のニュースを見ていたら、「ドアをバールなどでこじ開ける、いわゆるピッキングという手口を使って……」と紹介していたのにもひっくり返った。ピッキングというのは、解錠工具やそれに類するものを使ってカギを開けるテクニックのことであり、バールで強引にドアをぶち壊しちゃうのはピッキングとは言わないだろー(笑)。これなんて、知らなきゃ使わなければよかったのに、わざわざ聞きかじりのピッキングという単語を入れて原稿を台なしになってしまった、おばかなニュースでありました。
最近は減ったけど、2〜3年前までは、コンピュータ関連のニュースにはこれと似たような恥かしい大ボケが山ほどあったしー。
とにかく最近のニュースや新聞記事を見ていると、こうした間違いや勘違い、理解不足が実に目につく。これは笑ってられるものばかりではないと思う。報道関係の人は、もっといろいろな分野のことを勉強しておく義務があると思うぞ。
16:00、徒歩で同じ渋谷のウイザードイン事務所へ行き、『マジック・マスター』の今回の原作のマジックシーンについて監修をしていただく。
ひきつづきN川さんがデジタルビデオで、作中に登場するマジックシーンを撮影する。今回はマンガの中に演技を失敗する場面があるため、マジシャンの緒川集人さんにわざと失敗する演技をしていただく。わざとにしても、一流マジシャンに失敗していただくのは、なんだか申し訳ない感じである。
帰宅後、ガストで『HAIKARA事件帖』の改訂第4稿を執筆。ファックスで編集部へ送る。
夜、「少年ガンガン」編集のN川さんから、先日送っておいた『マジック・マスター』の原作について修正ポイントがファックスで送られてきた。わずかな修正なので、こちらを先に仕上げてN川さんの自宅へファックスで送る。
深夜27:00、『HAIKARA事件帖』の原作の方も完成したので、ファックスで編集部へ送る。
すぐに眠ろうと思ったけど眠れないので、フリーのCGIを使って、この monologueに検索機能を付けてみた。monologueページの右上にある monologue内検索 リンクから、このmonologueに書かれている内容(過去ログも含めて)の全文検索ができます。ぼくの仕事関係の皆様には「黒沢のやつ、俺の事、どう書いてやがるんだ」とか思った時に便利かと存じます。どうぞご活用ください。
夜、まだ仕事が終わらない。あー、今日はウイザードインの恒例マジックライブ「ウイザーズナイト」を見に行くはずだったのに〜(涙)。
深夜、だいたい完成が見えてきたので、気分転換に柴又名画座を開館。今年3本目の上映作品は、昨年イチバン(?)の話題作『マトリックス』である。 comment and picture
15:00、高田馬場の手塚プロで手塚治虫公式ホームページ「手塚治虫@ワールド」のミーティングに参加。メインスタッフ全員がおよそ2ヵ月ぶりに集まった。
そして、これまでに内外から寄せられた感想や意見を元にして、現在の問題点や今後の対応、修正ポイントなどについて打ち合わせを行なう。
18:30、そのまま全員が高田馬場駅前の居酒屋「
深夜、車で近所のガストへ行き、『マジック・マスター』次回原作第4稿を執筆。完成した原稿を、ファックスでN川さんの自宅へ送る。
ところで、アンナミラーズ(アンミラ)の超ミニスカートの制服も、女子高生のスカートがフツーに短かくなってしまった最近では、すっかりインパクトが弱くなってしまいましたね。10数年前は、パソコン通信でアンミラOFFなんて企画があって、吉祥寺のアンミラに20人近い男が集まって、「ス、スカートの裾がテーブルのフチより上にある〜!!」なんて言って感動してたものなんですけどね。昭和は遠くなりにけりでしょうか。
19:00、N川さんと一緒にウイザードインの事務所へ移動し、監修者の柳田昌宏氏、秋元正氏、緒川集人氏を交えてさらに打ち合わせ。読んでいただいた原作でおおむね問題なし。「早く絵になったものを見たい」と期待され、大いに発奮(死語?)して帰宅する。
深夜、いきなりファンヒーターの灯油が切れた。ひ〜寒い〜!!
夜、原作の改訂がだいたい終わったので、ちょっと休憩ということで、柴又名画座を開館。本日は、古典SF小説の大家H・G・ウェルズが切り裂きジャックと対決するという、レトロタッチのSF映画『タイム・アフター・タイム』を上映。 comment and picture
その後、『マジック・マスター』の原作を仕上げて、ファックスで編集のN川さん宅へ送る。
午後起きて、ガソリンスタンドで洗車とオイル交換をする。今週末は毎年恒例のスキーなのだ。
夜、今日は鏡開きなので、鏡餅でお汁粉を作ろうとしていたら、以前すずのホームページで協力してもらっていた、元女子高生で現在はOLをしているすずちゃんから電話があり、友だちとファミレスに行くので一緒に行かないかと誘われる。
そこで、お汁粉は夜食に回すことにして、新小岩のロイヤルホストですずちゃんと、お友だちのユミちゃんと会食をする。
帰宅後、お汁粉を食べながら、今年最初の、そして実に2ヵ月ぶりの柴又名画座を開館する。今日はドキュメンタリータッチの作品が見たい気分だったので、カンボジアに散った実在の戦場カメラマン・一ノ瀬泰造の半生を描いた、浅野忠信主演の映画『地雷を踏んだらサヨウナラ』を上映。 comment and picture
夜、車でガストへ行き、続きを書く。
このところ、深夜は毎日ガストで仕事。年末はずっと手塚プロに詰めていたので、深夜のガストとはごぶさただったんだけど、やっぱり原稿を書くのはガストがはかどりますね。
最近ようやく手になじんできた ThinkPadX20 も快調。前の FMV BIBLO 475NL/Tの時には、2時間弱しかバッテリーが持たなかったのが、たっぷり3時間は使えるようになったし、松Ver.6から仕方なく乗り換えた WZ EDITOR の縦書きモードでの原稿書きも、最近では松よりも快適になってきた気がする。そして最も便利なのが、広辞苑と百科事典を持ち歩けることだ。外で仕事をするときには、これは何より強い味方です。
ただ、3時間も使えるとさらに欲が出てきて「これが4時間持てば、あとひと区切りつくところまで続けて仕事ができるのになー」と思ってくる。しかし仕事の途中でバッテリー交換するのも何だか興ざめだし、クルーソー搭載モデルのような低電力消費マシンが登場したらまた考えようっと。
夜、資料を読み、プロット固めをする。
11:00、起きてすぐにポストをのぞく。おー、来てる来てる。年賀状は、去年あたりから電子メールで送ってくださる人も多いんだけど、やっぱハガキでしょう。この1枚1枚めくりながら見る楽しさは何とも言えません。けど、ぼくが投函したのは今日の午前1:30ごろだから、きっと届くのは4日ごろかしらん。送ってくださった皆さん、ごめんね、ぼくだけ先に楽しんじゃって。
ということで、くだらないバラエティ番組を見ながら、お雑煮を食べながら、年賀状を読む。これぞぼくにとって、正月のいちばんの至福の時なのである。
そして明るくなってから、もう一度帝釈天へお参りに行く。そして「ほー、混んでる混んでる」とその賑わいを眺める。これも正月の醍醐味なのである。