2002/09/23(現地時間)

 8:00起床。Mistyミュウさんとかみや陽子さん手作りスパゲティとサラダの朝食をいただく。このおふたりは、彼女たちの今回の旅行のメインの目的であるビデオ撮影の仕事をこなしながらも、サクサクと料理を作ってしまう手際の良さは驚異である。お嫁さんにしたいマジシャンというアンケートがあったら間違いなくNo.1になるでしょう。
 左の写真は、パスタを茹でているMistyミュウさん。

 10:00、車でハリウッド大通りへと向かう。ここにはハリウッドマジックという有名なマジックショップがあるのだ。
 さすが本場だけあって、日本では手に入らないマジックグッズも数多く置いてあるから、同行したマジシャンたちは、それぞれ目を皿のようにしてグッズを探し、山ほど買い込んでいた。また同じ通り沿いにはショービジネス用の衣裳を扱う専門店などもあり、そちらでステージ衣裳を買い求めるマジシャンもおりました。
 これは、ふと目に止まったレンガ塀の前で、N川さんをスナップしたもの。ロスアンゼルスは絵になる風景があちこちにある。

 マジシャンたちが商売道具の仕入れをしている間、ぼくとN川さんは、ほんのひととき観光客気分でハリウッド大通りを散策する。ひところ、ハリウッドは治安がかなり悪化し、表通りを歩くのも危険な状態だったらしいが、今では表通りだけならほとんど安全に戻ったそうである。トイショップ、食品店、スーべニールショップ、衣裳やカツラの専門店などもある。とにかく初めての街は、何を見ても楽しいですね。  ところでアメリカには、今や日本では全く見かけない10円カプセルサイズの小さいガチャガチャマシンがある。1回25¢。これがコンビニ前にもあったのでやってみたら、パチモンっぽいポケモンシールが出た。くぅ〜っ、このくだらなさ、空しさ、味気なさは、まさに懐かしの、あのガチャガチャである(笑)。今の日本の100円や200円の高級ガチャガチャマシンの景品に、このtastelessな味わい(?)はないですねぇ……。

 そのまま車でユニバーサルスタジオハリウッドへと向かう。本日の取材目的は、本場のエンターテインメントを堪能することである。
 12:00、ユニバーサル・シティウォークにあるステーキレストラントニー・ロマで、ディナーかと思うほどボリュームのあるステーキランチを食べ、いざパーク内へ入場だ。こちらのチケットの種類はパスポートだけなので、アトラクションごとにいちいちチケットを見せる必要がないのが簡単でいい。

 最初に飛び乗ったのが、トラムに乗ってスタジオ内を巡るスタジオツアー。映画で見たことのあるセット風景が目の前に次々と現れて実に楽しい。中でも、すでにかなり老朽化してはいたが、ヒッチコック監督のスリラー映画『サイコ』(1960)に登場したベイツモーテルを間近かで見られたのは感激でした。トラムに同乗しているガイドさんの話す英語が理解できれば、もっと感激するような映画のセットもあったのかも。
 と、そんな感じで興奮するぼくの隣で、かみや陽子さんはちょっぴりお疲れのようでウトウト……。

 続いて柳田さんお薦めのアトラクションジュラシック・パーク・サマー・スプラッシュに乗る。ずぶ濡れになるとあらかじめ聞いていたので、デジカメは防水パックに入れて完全防備。しかし、これほどまでに濡れるとは……。
 というわけで、かみやさん(中央)も元気復活! 柳田さん(左)と日高さん(右)もずぶ濡れにされて大喜びでありました。もちろんぼくも!!

 最後に入ったターミネーター2 3Dの順番待ちの時に、少し前に並んでいた金髪の少女をフランス映画っぽく撮ってみました。かなりピントが甘かったけど(笑)。それにしても、白人の子は、子どもでも何気ない仕草が絵になってしまうのはなぜなんでしょうね?
 ちなみに少女が逆さに覗いているのは、ターミネーター2 3D用の編光メガネです。

 夜は、日本食レストランYAMAGASAで寿司を食べる。この席には、今年8月の「マジックマスターズオープン2002」の時にゲストマジシャンとして来日したナビル・ムーディ氏(上の写真中央、青い服)とアポロ・ロビンス氏(その右、黒い服)、そして柳田さんの親しい友人であるベテランマジシャンのボブ・コーラ氏(下の写真、右の紺色の服)の3人も出席、場を盛り上げてくださった。
 下の写真は、そのボブ・コーラ氏が、伊東くんにコインマジックを見せているところ。アポロ氏も、この大先輩マジシャンの、余興というにはあまりにもプロフェッショナルで華麗なマジックを、食い入るように見詰めている。そしてまたアポロ氏のこの研究熱心なところが、彼のマジックの技を高めているのだと思うと感心してしまいます。

 ところで、この後、ちょっとした事件が起きた。注文した寿司がなかなか来ないので、空腹のあまり追加でどんどん注文を繰り返したところ、帰る間際になってそれがまとめてドドッと持ってこられたのだ!! 誰がこんなに注文したんだっっ!! というほどの恐ろしい量である。しかし頼んだものは仕方がない。ぼくらは必死になって名物のカリフォルニアロールを頬張った。確かにうまい。うまいんだけど、この量である。ところが、そこへさらに山盛りの寿司が運ばれてきたのだ!! あまりの事態に倒れそうになったぼくたちは、日本人の店員さんに「こ、これでもう最後ですよね」と尋ねたら、その人はアッサリとした口調で「いえ、まだ来ますよ」と答えたのだ!! ガーン。しかももう造り始めているのでオーダーの中止はできないと言う。あわててぼくらは、残った分のテイクアウトをお願いし、何とか事無きを得たのであった(予算はかなりオーバーした)。ふーーー。その後、誰がこんなに注文したのかという推理で盛り上がった事は言うまでもない。

 夜はホテルへ戻り、ボブ・コーラ氏にテーブルマジックを見せていただき、これまた大感激!! サラリと演じるテーブルマジックが、実に鮮やかで洗練されている。そして本人がとても楽しそうに演じているのが、見ているこちらにも伝わってきて、不思議にわくわくと楽しくなってきちゃうのだ。これこそが、真のエンターティナーというものの本質なんでしょうね。

 一方、N川さんはというと、滞在中にマジックキャッスルのライブラリーを取材できる日が今日だけしか残されていないと聞き、急いでスーツに着替え、緒川さんと一緒に再びマジックキャッスルへと向かった。ライブラリーというのは、キャッスルの中にある、古今のマジックに関する膨大な文献を集めたマジシャンのための資料庫である。その中にある本は全て禁帯出。そしてこのライブラリーには、世界の名著と並んで我が『マジック・マスター』も収められているのである!! このライブラリーの取材模様は、「少年ガンガン」本誌12月号のグラビアで紹介される予定です。

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