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完全ドキュメント |
ウイルスとの48時間戦争 |
ある日、私がメインマシンとして使っていたノートPC ThinkPad X20が突然ウイルスに感染した!! 初めての事態に動揺し混乱し、一時は絶望さえした私は、それでも気力を振りしぼり、ウイルスとの戦いを開始した。これは、どこにでもいるありふれた男が、コンピュータウイルスという見えざる敵と戦い、それに打ち勝った、勇気ある戦いの記録である。
DATE | TIME | ThinkPad X20(感染!!) | ThinkPad s30(新規購入...) |
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前兆... | 数日前からどうもPCの動きが重い。それに何も操作をしていないのに、無意味にハードディスクへのアクセスがあるのが気になっていた。 しかし、特に動作に不具合はなさそうなので、そのまま使用を継続していた。 |
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2002/7/22 | 3:00 | 原稿を書き終えたので、NortonSystemWorks2002のノートンディスクドクターでPCチェックをしようとした時のことである。突然、ディスクドクターがハングアップし、動かなくなってしまった!! これはおかしい、もしや、と思ってウイルスチェックをしようとしたら、ノートンアンチウイルスも起動できない!! |
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4:00 | しかしこの時点ではまだそれほど焦ってはいなかった。きっとNortonSystemWorksそのものが壊れたのだ、と判断し、再インストールすることにした。 ところが、アンインストールしようとしてみたが、うまくアンインストールができない。すでにアンインストールプログラムそのものも正常に機能しなくなっていたのだ。 |
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5:00 | いよいよ深刻な事態であることを悟ったぼくは、NorotnSystemWorksのマニュアルを引っぱり出し、フロッピーディスクからDOSで起動してのウイルスチェックを試みる。 すると!! なんとウイルスに感染している旨のメッセージがズラズラと出始めたではないか!! ここでぼくは初めて、自分のPCがウイルスに感染したという事実を知る。 チェックプログラムがレポートしたウイルスの種類はW32.Funlove.4099。後でシマンテック社のホームページで調べたところ、これは実行ファイルに感染し、ハードディスク内で増殖しサーバーを通じて他のPCにも感染するウイルスだという。→参照(※外部リンクのため、いずれリンクが切れる場合もあります)。 |
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7:00 | しばらく画面を見続けていたのだが、かなりの数のファイルがウイルスに感染しているらしく、PCはウイルスチェック→ファイル修復というメッセージを繰り返し表示し続けている。いくら見ていても終わらないので、寝ることにした。 | ||
8:00 | 睡眠..zzzz。 | ||
12:00 | 目覚めてすぐにPCの画面を見てみるが、まだウイルスチェック→ファイル修復の作業が続いている。果たしてこのPCは復活するのだろうか……。 | ||
14:00 | ウイルスチェックが一向に終わる様子がないのでぼくは決断した。もうこれは新しいノートPCを買うしかない!! 万が一、このままこのThinkPadX20が復活しなければ、いずれにしろ仕事のためのPCが必要になる。 ぼくは車を飛ばして秋葉原へと向かった。 |
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1500 | 秋葉原へ到着。数件の店を見て回るが、目指すノートPCは売っていない。実は、新たに買うならコレ、という機種をすでに決めているのだ。 それは、X20よりサイズが小さく、バッテリーの持ちがいい同じIBMのThinkPad s30である。 しかし、s30はすでに生産終了したモデルのため、中古ショップ以外には、どこにも置いていない。でも、仕事で使うのに中古は不安だしなぁ……。 |
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16:00 | しばらく秋葉を歩いた後、1年半前にX20を購入したツクモのDOS/V館へ立ち寄って、ここにs30の最終モデルが在庫しているのを発見した。 本体価格は税別で199,800円。無線LANモデルなので、別途アクセスポイントを購入しなければならないが、他の店にはどこにも在庫はなかったし、最終モデルだし、まあいいかということで、購入を決定した。 同時に購入した無線LANアクセスポイントは、京セラのKY-AP-WL100というモデルで、領収書が見当たらないけど、値段は確か1万7千円くらいだったと思う。 |
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17:30 | 帰宅後、すぐにX20の画面を見てみるが、依然としてウイルスチェックが続いている。いったいいつまで続くのだ!? | さっそく梱包を解いて仕事用ソフトのインストールを始めようとして、いきなり壁に突き当たってしまった。 手持ちのUSB接続タイプのCD-R/RWドライブのドライバをインストールする手段がないのだ。 購入したs30に搭載されているOSはWindowsXPで、XP用のドライバは、ロジテック社のホームページで公開されている。つまりそれをダウンロードしてインストールすれば何の問題もないはずなんだけど、実は、まだインターネットに接続できる環境になっていないのだ。 でもってインターネットに接続するためには、無線LANアクセスポートに付属しているCD-ROMから、ドライバソフトをインストールしなければならないのだ。 しかしCD-ROMを読むためには、CD-R/RWドライブのドライバが……。 ああ、このジレンマ、いったいどうすればいいんだあっ!! |
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21:00 | 行き詰まったぼくは、無理矢理、Windows98用のドライバをインストールしてみることにした。 途中、「XPに対応していないドライバをインストールしようとしています」という警告が出るが、無視してインストール完了。しかし認識しなかった……。 おまけにそのドライバのアンインストールもできない……。 |
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22:30 | 今後、末長くつきあうマシンであることを考えると、不正なドライバが入ったままというのは気持ち悪い。そこで仕方なくリカバリープログラムを使ってOSの再インストールをすることにした。 | ||
23:30 | ふと画面を見てみると、ウイルスチェックが終了している!! 所要時間およそ18時間30分。感染ファイル1530、修復ファイル1420。およそ120のファイルが駆除できていない。おそらくロングファイルネームやスペース入りのファイル名など、DOSプログラムに対応していないファイル名のファイルからのウイルスが削除できていないのだろう。 | およそ1時間かかってXPの再インストールが完了。OSはまっさらな新品状態に戻ったが、事態は何も変わっていない……。 | |
2002/07/23 | 0:00 | 恐る恐るウインドウズを起動させてみる。と、起動途中からすでにノートンアンチウイルスが、「ウイルス発見→駆除」という警告メッセージを連発する!! DOSプログラムで削除できなかったウイルスを退治しているようだ。 しかし、警告画面を20くらい連発した後、ウインドウズは無事起動。 しかし、何かのソフトを起動させようとすると、またまた警告メッセージが連発する。やはり感染ファイルはまだまだたくさんあるようだ。 こうしてバックグラウンドで依然活躍してくれているノートンアンチウイルスであるが、このノートンアンチウイルスを単体で起動させようとすると、やはり正常に起動してくれない。 つまり現状では、1分1秒でも早く実行したい全ファイルのウイルスチェックができないのだ。 |
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1:00 | しかしウインドウズが起動できることが分かり、データファイルも全て無事であることが分かったので、ひとまず安心。 最悪の場合、PCが復活しなくてもデータだけ回収できればいいや、と思うと少し気持ちが楽になった。 |
一方、s30の行き詰まり状態にも、にわかに進展があった。 ふと思いついて、愛用しているモバイルPHSカードP-inComp@ctを差してみたら、何と、ドライバソフトをインストールしなくてもカードを認識してくれたのだ。これでインターネットに接続できる!! |
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2:00 | さっそく、ロジテック社のホームページにアクセスし、CD-R/RWドライブのXP用ドライバソフトをダウンロード。インストールに成功する!! | ||
2:30 | ようやくCD-R/RWドライブが認識できた。続けてCD-ROMから無線LANアクセスポイントのドライバをインストール。CATVインターネットが可能になる。 | ||
3:30 | WZエディタ、WinFM2000、AltIME、秀丸、Becky!など、PCのハンドルと原稿書きに必須のソフトをインストール。だんだんと、デスクトップが見慣れた画面になっていく。 しかし大きな問題がひとつ。それは、愛用の日本語IME松茸が、WindowsXPに対応していないことだ。IMEは原稿執筆の最重要インターフェイスなのだが……。 |
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7:30 | LANで接続したX20からs30へ、原稿とメールデータのファイルを転送する。 まだX20のウイルス削除が完璧ではないので、余計なファイルが転送されないようにチェックは入念に……。 |
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9:30 | 睡眠..zzzz。 | ||
12:00 | ウイルス感染によってアンインストールさえもできなくなっていた、ノートンアンチウイルスであるが、シマンテック社のユーザーサポートに電話して聞いてみたところ、同社のホームページで、アンインストールできなくなったノートンアンチウイルスを強制削除するプログラムというものが公開されていることを教えられた。 | ||
13:00 | さっそく教えられた通りにメニューをたどって、ノートンアンチウイルス削除用プログラムNavd.exeをダウンロードし、恐る恐る実行してみると、アッサリと削除できた。 | ||
13:30 | NortonSystemWorks2002を、マスターCD-ROMから再インストールする。 インストール直後から、自動実行されたノートンアンチウイルスが、再び「ウイルス発見→修復」のメッセージを連発するが、もう慣れた。 |
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14:00 | 待望のハードディスク完全スキャンを実行開始!! 退治しきれていなかったウイルスが次々と抹消されていく。宿便を出すような超快感ですぅ〜。 |
愛用のIME松茸がXPで使えない。ブツブツ……。 しかし文句を言ってても始まらないので、XP標準のIMEに、キーカスタマイズを施して出来る限り松茸に近づける。 辞書登録単語のコンバートもできなくはないと思うが、やり方を調べるのも面倒なので、こちらも、連載中の作品の登場人物名など、必要最低限の単語だけを手入力で辞書登録する。 |
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16:30 | およそ80分でウイルスチェックとファイルの修復が終了。さらに500近いファイルに感染していたことが判明。しかしこの時点で全て削除された。 | いつまでも仕事を中断しているわけにはいかないので、環境設定もまだ不完全ではあるが、このs30で、止まっていた「少年ガンガン」のシナリオ執筆に取りかかる。 | |
17:00 | 念のため、W32.Funlove.4099について、シマンテック社のホームページで、ウイルスとしての特徴と性質を検索。→参照(※外部リンクのため、いずれリンクが切れる場合もあります)。疑わしい実行ファイルを再スキャンしてみたが、問題は見られなかった。 続けてレジストリのチェックも行なうが、不審な記述もないようだ。 念のため、IBMのホームページから最新のBIOSをダウンロードしてアップデートした。 |
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19:00 | 原稿を執筆。 それにしてもこのs30の処理能力と画面表示能力の遅さは予想以上だ。とにかく何の処理をするにもいちいちモタモタしているのだ。 X20が完全復活したら、やはりメインマシンはX20になりそうだ。 |
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25:00 | いよいよ完全復活かと思いきや、どうもInternetExplorerの調子が悪い。テキスト入力をしようとすると時々、画面が固まってしまうのだ。 そこで、マイクロソフトのホームページから、IEの再インストールを行なう。 ドキドキの再起動。そして動作テスト。 すると再インストール前の問題は完全に解消されていることが確認された。やったー!! |
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そしてその後…… | その後、この文章を書いている8/9に至るも、問題は発生しておらず、どうやらウイルスとの戦いは完全に終結したと断定していいだろう。 ただ、気になるのはこのウイルスがどこから侵入してきたのかが、いまだに不明なことだ。 今回のウイルスはメールから感染するタイプのものではなかった。またCD-Rにバックアップしてあったオンラインソフト類からもウイルスは検出できなかった。となると考えられるのは、どこかのサイトからダウンロードして1〜2度起動して見たものの、すぐに使えないと判断して削除してしまったオンラインソフトに混入していたのだろうか。 いずれにしても、今回のウイルスは、データやシステムファイルを破壊するような致命的なウイルスではなかったのが不孝中の幸いだった。感染してからでは遅いです。皆さん、ぜひ気をつけてくださいね。 |
その後、処理速度の問題から、やはりどうしても使いにくいこのs30は、喫茶店やファミレスで長時間粘る時専用マシンとして使用することを決めました。 現在、ヒマを見つけては、少しずつX20の環境に近づけるように努力を続けている。 今後、もっと新しい使い方を考えたらまた報告します。 おしまい。 |