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柴又名画座
No.183
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『ハリー・ポッターと賢者の石』
(2001年 アメリカ作品)
(C)Warner Bros.
原題/Harry Potter AND THE PHILOSOPHER'S STONE 監督/クリス・コロンバス
製作/デイビッド・ヘイマン
脚本/スティーブ・クローブス
原作/J・K・ローリング
撮影/ジョン・シール
音楽/ジョン・ウィリアムズ
出演/ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ジョン・クリーズ、ロビー・コルトレーン
カラー ビスタビジョンサイズ ?分
※今回テキストとしたのは、日本語吹替え版
両親が亡くなり、叔母の家で孤独に育った少年ハリー(ラドクリフ)は、11歳の誕生日が近づいたある日、1通の手紙を受け取る。それはホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証だった。叔母から交通事故で死んだと聞かされていたハリーの両親は、実は有名な魔法使いで、その息子であるハリーもまた魔法を学ぶために旅立つ時が来たのである。
ホグワーツへ着いたハリーは、すぐにその秘めたる才能を開花させ、クイディッチと呼ばれる競技会の選手に抜擢されて活躍したり、クラスメートのハーマイオニー・グレンジャー(ワトソン)を助けて巨大な怪物トロールと戦ったりするのだ。
鳴り物入りの大作ということで、映画館は、大人から子どもまで、様々な年齢層の人々で満席。そして
『千と千尋の神隠し』
の時と同様に、子どもたちが上映中ずっと静かだったのが印象的だった。
実際、テンポのよい演出と、ラドクリフら主役三人の演技や表情が実に魅力的で、飽きさせない。「これはなかなかの傑作かも」と思いつつ見ていたのだが、やがて中盤を過ぎるあたりから、若干印象が変わってきた。
個々のシーンはそれぞれに楽しいのだが、何だかどのシーンもどこかで見たような印象があるのだ。それは、
『ドラえもん のび太と翼の勇者たち』
だったり、『ネバー・エンディング・ストーリー』だったり、『千と千尋〜』だったり……。
元々、この原作(読んでないけど・笑)のベースにあるのは、剣と魔法の世界を舞台とした西洋のおとぎ話=貴種流離譚なんだからそれは当然と言うべきなんだろうけど、それぞれのエピソードの連結が、あざといというか、唐突というか、どーもね……。
ということで、一部では興業成績で『千と千尋〜』を抜くか!? などと言われていたが、エスプリの点では『千と千尋〜』に大きく引き離されているような気がします。もしかして、原作を読むとこの印象は変わるんだろうか。どうなんでしょ。
(2001/12/15)
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