「少年ガンガン」に連載中の『マジック・マスター』取材のため、監修者の柳田昌宏氏らウイザードインの面々と共に、総勢8人でハリウッド4泊6日の旅に出かけた。ぼくにとっては初めてのアメリカ、初めての海外ドライブ、初めての日付変更線越えと、初めて尽くしの旅となったが、はたして取材は無事成功したのか、時差ボケはなかったのだろうか〜〜っ?

2002/09/21

 14:00、成田着。「少年ガンガン」編集のN川さんとぼくは、他のみんなより少し早めに成田空港で待ち合わせ、今朝送っておいた『マジック・マスター』次回シナリオ第6稿の打ち合わせをする。

 15:30、他の参加者たちが続々と集合してくる。今回の参加者は、『マジック・マスター』の監修者でウイザードイン代表の柳田昌宏さん、マジックキャッスルのレギュラーメンバーシップを持つマジシャンのかみや陽子さん、Mistyミュウさん、日高正男さんの3人、そして夏のマジックマスターズオープン2002のジュニア部門で優秀な成績をおさめた少年マジシャンの富村三志郎くんと伊東広樹くん、ア〜ンドN川さんとぼくの総勢8人である。柳田さん、かみやさん、Mistyさんの3人は、マジックの解説ビデオを撮影する仕事も兼ねているため、左の写真のような大荷物になっている。左から、カートを押しているのが少年マジシャンの富村くんと伊東くん。ベンチに座っているのが、かみや陽子さんと柳田昌宏さんである。

 18:30、シンガポール航空SQ021便で、いざ成田を出発!!
 シンガポール航空はエコノミークラスでも全席にモニターテレビが付いていて、ファミコン(昔の)ができたり、ビデオが10数チャンネル放映していたりとなかなか設備がよい。アメリカ行きの際には、柳田さんお薦めのエアラインなのだ。これで座席の前後左右がもうちょっと広ければ快適なんだけどねー。お尻痛い……。
 機内では、N川さんと次回『マジック・マスター』シナリオ第6稿打ち合わせの続きを1時間行う。
 その後、N川さんは仮眠。ぼくは『HAIKARA事件帖』次回原作を3時間ほど執筆して、仮眠を取る。
 写真はロス到着直前にスチュワーデスさんに撮影してもらったもの。ノーフラッシュだったのでブレてます。左からかみや陽子さん、Mistyミュウさん、ぼく、N川さん。


2002/09/21(現地時間)

 日付変更線を越えたため、16時間(サマータイムのため)戻って同じ21日の14:50、ロスアンゼルス空港に到着。暑い。季節も夏に逆戻りだ。

 入国審査を済ませ、レンタカーショップへ直行。13人乗りのフォードワゴンを借りる。ペーパードライバーを除くと、実質的にぼくとN川さんがドライブすることになる。初めてのアメリカでいきなり車なんて運転して大丈夫なのか
 及び腰ながら、まずはぼくがハンドルを握り、ハリウッドへ向けて出発! いきなりフリーウェイを走る。巨大な車・左ハンドル・右車線という感覚の違いに最初はやはり戸惑ったけど、ものの20〜30分も走るとほとんど気にならなくなってきた。道幅も広いし心配していた右左折も、必ず専用レーンが用意されているので、それほど問題はない。また、ロスに慣れた柳田さんのナビゲーションは的確で、車線変更まで指示してくれるから、ルートに関しても全く心配がなかった。

 15:00過ぎ、宿泊先のマジックキャッスルホテルに到着。ここは取材先のマジックキャッスルと同じ敷地内に建っており、取材にこれ以上ないベストな環境である。しかも何とN川さんとふたりでスイートをリザーブしてもらっていたのでお部屋も快適〜♪。
 建物は2階建てでいくつかの棟に分かれたコテージ風の造りになっており、中庭にはプールがある。柳田氏のアドバイスで海水パンツも持参していたのだが、結果的にスケジュールが満杯でプールに入る余裕なんて全くなかったのが残念でした(涙)。
 ここで、現在はハリウッド在住でマジックキャッスルとラスベガスを往復しながら仕事をされているプロマジシャンの緒川集人さんと合流。荷物を置いてすぐに徒歩で外出。コダックシアター内のしゃぶしゃぶレストランで遅い昼食を取る。

 そして、ここが今回の取材のメインとなるマジックキャッスルだっ!! 19世紀の貴族のお屋敷を改築して造られた完全会員制のクラブハウスで、マジックキャッスルのメンバーとその招待者以外は入れない。もちろん男性はネクタイ、女性はドレス着用必須。また日曜昼間のサンデーブランチの時以外は、21歳未満の人も入れない。
 この建物の中には、70〜80人ほどが入れるパレス・オブ・ミステリーというメインステージを始め、大小5つほどのステージがあって、そこで連日一流マジシャンによるマジックのショーが行なわれている。演じる人がプロなら見る人もプロ。真剣勝負のマジックは緊迫感がたっぷりだ。
 建物の中には至る所にマジックに関連したポスターや写真などが貼られ、貴重な資料が展示されている。さらにはトイレや電話ボックスにまで遊び心たっぷりの仕掛けがほどこされている。マジックを好きであればあるほどたまらない憧れの場所である。

 夜、さっそく洋服の青山で買ったサマージャケットを着込み、マジックキャッスルへと乗り込む。因みにキャッスル内は撮影禁止なので、内部の写真はありません。左は入城時にもらったパンフレットから転載した見取図。しかしここにはわざとハッキリ描かれていない部分もあったりして謎に満ちた演出がなされている。また、上の写真で建物の下半分が丘に隠れているように見えるが、実際に3階建てのお屋敷の1階部分を埋立てて地下にしてあったりもする。
 さて、正面玄関を入ったエントランスにあるカウンターで受け付けを済ませ、いざ入ろうとすると入り口がない!? 実は入り口は本棚の裏側にあるのだ。本棚に置かれたフクロウの置き物に向かって「Open Sesame!!(開けゴマ)」と合言葉を言うとスルスルと本棚が開いて入り口が現れるのだ。今日はこの合言葉をぼくが言わせていただいた。光栄である。しかし本日は土曜日ということもあってかなり混雑しており、柳田さんから「今日は雰囲気を味わう程度で、ゆっくりマジックを見るのは月曜日にしましょう」と言われ、建物内をかみやさんや日高さんらに案内していただいてゆっくりと歩き回った。

 深夜、部屋へ戻ってテレビをつけてみた。ホテルにはケーブルテレビが入っていて、何とチャンネルは90チャンネル以上もあった。しかもそのほとんどのチャンネルが24時間放送中のようである。それにしても、このマクドナルドのドナルドを悪人にしたようなアニメの人物はいったい誰?

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