プレイヤーは眠れない
作画/正木秀尚、原作/黒沢哲哉
小学館の「ビッグコミックスピリッツ」に連載されたものに加筆して、徳間書店で単行本化されました。連載時のタイトルは『プレーヤーは眠れない』だったのですが、これは小学館の表記の統一基準によるものでした。
この企画のそもそもの始まりは、小学館の編集A氏から「コンピュータネットワークの中に怪物が生まれちゃうような話ってできない?」と言われたことで、それを煮詰めていったらこういう話ができてしまいました。
連載中は、作画の正木氏と電話やファックスや喫茶店で直接会ったりやで、ほとんど毎日のように打ち合わせをしており、正木氏と編集A氏、そしてぼくが三つ巴になって生み出したものでした。
かつてバスター・キートンの映画を称して「映画が走る」と言った人がいるけれど、まさにこの作品も、アイデアがアイデアを呼び、作品が疾走していました。決して一人では生み出せなかったという意味でも、愛着のある作品です。こういう密度の濃い仕事をまたぜひやってみたいですね。しょっちゅうだと死ぬけど。(黒沢)
93/07/20発行 徳間書店 定価:500円(本体485円) ISBN4-19-833073-5 ※絶版