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2011年10月 4日
11月公開映画『カリーナの林檎』試写会レポなど
ブログの更新が滞ると、いつも立ち寄ってくださる友人から「ブログぜんぜん更新してないから、忙しいんですね」と言われる。
まー、確かにそう言われれば忙しいことは忙しいんですけど、ずーーっと物理的に忙しいのかと問われれば実はそんなこともなくて、まあ強いていえば精神的に忙しいとでも言いますか、その、早い話が、気持ちが忙しいだけで、頭の中で「あー、あれもやらなくちゃ、いや、こっちを先にやらなくちゃ!」などと考えているだけで、実は朝起きて昼過ぎまでウダウダしてるだけだったりと......。
ということで、今月も貯まってしまったお仕事ダイジェストです。
9/1
手塚治虫公式サイトの連載コラム『虫さんぽ』第18回が公開されました。今回は、手塚治虫が上京後、最初に住んだ四谷の下宿の本当の場所が突き止められたので、そこを再訪してまいりました。大阪から東京へ進出した当時の手塚先生はどんな生活をしていたのか、それを探る散歩です。ぜひ読んでみてください。
外部リンク:
手塚治虫公式サイト・トップページ
『虫さんぽ』第18回「新宿区四谷・ついに判明した手塚先生の下宿跡を再訪する!!」
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9/6
電車で東新宿へ。学生時代の映画仲間S木くんと待ち合わせ。バーミヤンで会食をする。そして......S木くんからすごいものをいただいてしまった。それは......イギリスの映画プロデューサーデビッド・パットナム氏の直筆サイン入りの手紙!! デビッド・パットナムといえば『キリングフィールド』とか『メンフィス・ベル』などで有名だけど、ぼくらの世代にとっては何と言っても『小さな恋のメロディ』だよね!
ということで、S木くんもまた『メロディ』の大ファンであり、彼はかつてイギリスでパットナムの映画学校に学んだこともあった。そしてそのころパットナム氏に『小さな恋のメロディ』のロケ地について質問をしたところ、後日パットナム氏本人からワープロで便箋2枚に渡るていねいな返答の手紙をいただいたのだとか!!
彼がその手紙を持っているという話はずっと前から聞いていたんだけど、S木くんが先日、部屋の片付けをしたらそれが出てきて「ぼくが持っていてもまた埋もれちゃうから黒沢くんにあげるよ」と言われたのだ。えええーーーまぢですか? ということで、預かるのも責任重大だけど、やっぱりくださーい、ということでバーミヤンをごちそうしただけでいただいちゃいましたーーー。一生の宝物ですわ。ありがとうS木くん。決してオークションには出さないからね(当たり前だ!)。
9/12
12:00、電車で神保町へ。集英社で編集I澤くんと児童書企画打ち合わせ。
14:00、小学館クリエイティブへ移動し、会議室で来年1月刊行予定のムック本の企画会議。
16:00、会議後、一緒に出席していたライターの野村宏平くんと、神保町交差点近くの喫茶店さぼうるでお茶をしつつ近況交換をする。野村くんとも最近はしばらくごぶさたしていたので、これがおよそ2年ぶりの一緒の仕事となる。また楽しくやれそうです。ただしタイトなスケジュール以外は......。
9/15
15:30、電車で六本木へ。六本木シネマートで今関あきよし監督の11月公開の映画『カリーナの林檎 -チェルノブイリの森-』の試写を見る。
この映画は今関監督が2003年に自主製作した作品だが、一度お蔵入りとなってしまい、今年再び再編集が加えられ、いよいよ来月11月19日から東京の六本木シネマートと、大阪の梅田ガーデンシネマでの上映が決定。その後も各地で続々と公開が決まっているようだ。
ということで、ぼくもずーーっと首を長くして待っていた作品であり、しかも内容がチェルノブイリ原発事故を背景にしたものだったので、この時期、なおさら大きな期待を持って、一般公開よりもひと足早く拝見してまいりました~。
内容は、チェルノブイリ原発にほど近いベラルーシが舞台。かつて原発近くの町で平和に暮らしていた少女カリーナの家族は、原発事故が元でバラバラになってしまっていた。母親は入院中で、父親は仕事のためにひとり暮らし、カリーナは親戚の家に預けられている。そして祖母だけがゴーストタウンのようになってしまった元の町でたったひとりで暮らしていた。
この映画は決して声高に原発批判をしているわけでもなく、その惨状を露骨に描いた作品でもない。物語はカリーナの目を通して見た原発事故後の淡々とした日常を描いているに過ぎない。しかしその視線が純真無垢であればあるほど、原発事故によって家族がバラバラにならざるを得なかった理不尽さが際立ち、哀しさがつのってくる。
この映画がもしも2003年当時、平和な日本で公開されていたら、カリーナのそんな気持ちや、大人たちの理不尽さにジッと耐えている姿は、ぼくもいまいちピンと来なかったかも知れない。しかし今年、この日本がカリーナの故郷ベラルーシとまったく同じような状況になったとき、あらためてその逃げ場のない怖さ、目にも見えずに追いもしない放射線の恐怖、そしてひとたび事故が起きると取り返しのつかないことになってしまう原発の怖さがまさにストレートに突き刺さってくるのを感じた。
この映画はフィクションであり、しかもベラルーシという日本からは遠い遠い国の物語だが、皮肉にも今の日本の現状を予言したような作品となっている。今、きっと福島ではカリーナと同じような少女たちが何百人といるんだろうな、と思うと心が痛くなってくる。
みなさんも11月に公開されたらお時間のある方はぜひ足を運んでみてください。
外部リンク:
『カリーナの林檎』公式サイト・トップページ
上映館とスケジュール
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9/16
ぼくが原作を執筆した実話マンガ『連続婦女暴行殺人事件 ルパシカを着た悪魔』(漫画/池田鷹一、原作/黒沢哲哉)が掲載されている『漫画実話ナックルズ』11月号が発売になりました。
漫画実話ナックルズ 2011年 11月号 [雑誌] ミリオン出版 2011-09-16 by G-Tools |
9/20
この日、ぼくの昭和レトロなコラム『昭和深夜劇場 -いつか見た幻の風景-』第3回が掲載されている『アジアの雑誌』11月号が発売になりました!
アジアの雑誌 11月号 夢野狂作 キョーハンブックス 2011-09-20 by G-Tools |
9/21
この日は朝、台風15号が東海地方に上陸、そのまま北上し、夕方には東京を直撃する予報だった。しかしこの日は何日も前から筑波研究学園都市へ取材に行く予定が入っていたのだ。今さらもう動かせーん!!
先方へ取材にうかがう時間は13:00。うちからはおよそ1時間弱で到着する距離だけど、高速道路の閉鎖など、想定外のトラブルも考えられるので、念のため11:00に車で自宅を出る。三郷から常磐自動車道に乗って一路土浦北インターへ北上。風雨は思ったより強くはなっていなかったが、それでも時おり、ザーッと大雨が降ってくる。
常磐道は60kmの速度規制がかけられていたが、それでも予定の1時間前には現地に到着することができた。
12:40、某大学前で集英社編集I澤くんと合流。まだつくばエクスプレスも時間通り動いていたということで、先方へも予定通りにおじゃますることができた。
14:00、取材を終えてI澤くんをTXの駅まで送り、ぼくも車で自宅をめざす。しかしこのころになると風雨は本格的に強まっており、常磐道では切り通しになっている部分や川を渡る橋の部分では文字通り横殴りの風雨になっていて、車が横転するのではないかと思ってものすごく怖かった。大型トラックなども横にかなり揺さぶられていて、隣を走っていると、トラックが倒れかかってくるんじゃないかと思ったり。
しかし何とか無事に帰宅、ホッとした。一方、TXで東京へ戻ったI澤くんの方は、山手線がストップしており、地下鉄で迂回して帰宅したそうだ。
いやー、こんな日に取材なんて、久々です。
9/28
13:30、電車で神保町へ。集英社で先日取材した児童書企画の打ち合わせ。こちらの仕事はまだまだ準備段階が続くので、中だるみしないように緊張感を持ち続けないと......。
16:00、電車で高田馬場へ。手塚プロでプロデューサーI藤さんと次回コラム打ち合わせ。こちらはすでにネタが決まっていたので、内容を詰めるだけの簡単な確認のみですぐに終了した。
18:00、高田馬場に戻って少し時間があったので、本屋さんで本を買い、マックに入って休憩。ふーーー。
19:00、駅前で小学館クリエイティブ編集I田氏、フリーライター野村宏平くんらと待ち合わせ。駅前ビル内にある喫茶店ロマンでムックの台割り打ち合わせ。打ち合わせそのものはいたって順調だったが、I田さんから、締め切りが来年1月のハズが「もしかしたら12月に早まるかも」と言われる。ええーーーっ!?
9/29
16:00、電車で東銀座へ。いつもの昭和通り沿いの喫茶店ルノアールで、いそっぷ社社長S藤さんと待ち合わせ。単行本打ち合わせ。こちらも2年ごしの仕事になっているが、年内にはカタをつけたいところで、かなりタイトなスケジュールになってきた。
10/1
手塚治虫公式サイトのコラム『手塚マンガあの日あの時』第18回が公開されました。今回は手塚作品のタイトルに込められた秘話を公開する前後編のうちの前編コラムです。あのタイトルの裏にはどんないわれがあったのか。へえ~と思ってくれるネタがあったらうれしいですね。
外部リンク:
手塚治虫公式サイト・トップページ
『手塚マンガあの日あの時』第18回:手塚流作品タイトルの付け方(前編)
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10/4
14:00、電車で神保町へ。小学館クリエイティブで編集者Y上さん、ライターの野村宏平くんとムック本打ち合わせ。
いよいよこの打ち合わせから具体的に作業が始まります。このムック本は発行期日が決まっているので、これからホントに忙しくなりそうで心配だよう。
打ち合わせ後、ふたりと別れて電車で日暮里へ。駅前のステーションガーデンタワーという建物の中にあるプロモボックスというイベントスペースで、イラストレーターの開田裕治さんととやまみーやさんの二人展が開催されているのだ。
日暮里駅は舎人ライナーができて再開発されてからなんだか見知らぬ街のようになってしまって、右も左も分からなかったけど、何とか会場へたどり着き、見学する。開田先生にはかつて『コンバットコミック』で仕事をしていたころ、表紙のイラストをよくお願いしていたのだが、最近はごぶさただ。しかし久々にあの精緻なタッチでドラゴンの絵がじっくり見られてとても良かったです。今週土曜まで開催中なので、お時間のある方はぜひ行ってみてください。
外部リンク:
猫とドラゴンと女たち 開田裕治 とやまみーや 二人展
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投稿者 黒沢哲哉 : 2011年10月 4日 23:49
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