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2011年4月18日
あるマジシャンの教え
以前、「少年ガンガン」で『マジック・マスター』という少年向けマジックマンガの原作を書いていた。
だからこのマンガを連載していた当時は、たくさんのプロマジシャンの方々と親しくさせていただいていた。
そうした中のひとりに緒川集人さんというマジシャンがいる。現在はハリウッドに住んでいて、アメリカを中心に世界各地で活躍している一流マジシャンである。といってもぼくより15歳以上若いんですけどね。
その緒川さんが、かなり忙しい日々を送っていたある日のこと、ぼくにポツリと語ってくれた言葉がある。
「やらなくちゃいけないことが多くてやりきれないときって、普通はどれかを省略しようと考えますよね。でもぼくはそうは考えないんですよ」
どういうこと? とぼくが聞くと、
「例えば、やるべきことが3つあるとします。仕事に出かける朝に、犬の散歩をしなくちゃいけないし、朝食を作らなくちゃいけない、服のアイロンもかけなければいけない。時間がなければ普通はどれかパスしたくなるところですが、ぼくはパスしないんです。全部やるんです」
そのときはあまり深く考えずに聞き流してしまったけど、実はこれは自分自身に活を入れる効果的な思考方法だということが後で分かった。
せっかちなぼくは、やるべきことが3つもあったら「あわわ」とあわててしまって、そのうち1つはまったくできなくて、あとの2つも中途半端になる、なんてことがよくある。
しかし! そこで緒川さんの言葉を思い出して「全部やる」と最初に決めてしまうと、もう逃げられないという暗示にかかって腹が据わるのか、不思議と集中力が高まってくる。そして頭の中でテキパキと段取りが組まれ、3つのうち2つくらいは完璧にこなせるようになるのだ。
あとの1つはどうかって? いやいや、そこまではまだ、わたくし修行中の身ですから(笑)。
投稿者 黒沢哲哉 : 2011年4月18日 22:56
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