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2009年10月17日
映画『ATOM』を観る
今月前半の仕事のダイジェストと試写会鑑賞など。
10/5
夕方、電車で新宿へ。今月10日から公開される、フルCGアニメーション映画『ATOM』のワールドプレミア試写会を観る。
上映前の舞台挨拶にはプロデューサー、監督、日本語吹き替え版でアトムの声を演じた上戸彩、テンマ博士の声を演じた役所広司、そして手塚眞氏などが出席。さらにシークレットゲストとしてホンダの二足歩行ロボット・アシモもステージに上がり愛嬌を振りまいていた。
そして肝心の映画は......、まず絵柄だが、当初、やはりアトムの顔が面長なのが気になったが、これはすぐに見慣れた。CGも過剰な立体感や質感の表現を抑えてセル的な印象を持たせていたところが良かったようだ。ということで、ぼくの頭もオープニングから3分の1ほど過ぎたころには、すっかりこのキャラクターを鉄腕アトムと認識していたようである。
アトムが初めて足からジェットを噴射し、自分の能力に驚きながらも、だんだんと飛び方をマスターしていくあたりの描写などは芸が細かくて実に楽しい。
そして最も面白かったシーンは、アトムが闘技場でロボットたちと戦う場面だった。こんなシーンは昔の白黒アニメ版『鉄腕アトム』にもよくあった場面で、ロボットたちのデザインがレトロ調なこともあり実に懐かしく感じた。出来れば、昔のアニメのあの電子音による効果音も再現して欲しかったところだけど、まあ昔のアニメの視聴者だけが観客じゃないので、それは仕方ないですね。
ストーリーは、初期の脚本ではかなりシンプルなものだったらしいが、手塚プロから、ストーリーに深みを持たせたいというリクエストを入れたらしく、努力の跡は見てとれた。ただ、オリジナルキャラクターとして登場する少年少女たちのグループの結末などは、いかにもアメリカ映画的に強引なハッピーエンドに持っていっているあたりが気になった。ストーリーや演出の工夫でもっと深みを出せたのではないかと思うとちょっと惜しかった気がする。
オリジナルの鉄腕アトムファンにも楽しめる作品だと思うので、機会があればぜひご覧になってください。
10/06
14:00、電車で神保町へ。喫茶店古瀬戸で「別冊漫画ゴラク」編集のT橋さんと『龍のおんな』第15話プロット打ち合わせ。今回分からコミックス3巻目の部分に入り新展開となるため、全体の流れなどを含めて入念に打ち合わせる。
16:00、徒歩で小学館へ向かい、児童・学習編集局のF田さんとマンガ原作の企画打ち合わせ。
10/07-09
昨日見た試写会を踏まえて手塚治虫公式サイトの連載コラム『手塚マンガあの日あの時』第6回の原稿を執筆。今回は前後編の2回に分けて『鉄腕アトム』を取り上げた。
10/09、公開日直前にようやく前編の決定稿が完成。内容は、原作の『アトム』が初めて描かれた昭和26年当時を振り返るもの。手塚治虫公式サイトで無料公開中なのでぜひごらんください。
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投稿者 黒沢哲哉 : 2009年10月17日 19:11
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コメント
アトムのあの顔は・・・大丈夫でした?(^^;
うちの娘に言わせると「酔っ払いみたい」ということなんですが。
変に憂鬱感漂う表情は違和感ありすぎて・・・。
まあ、ストーリーが面白ければ引き込まれて慣れるのかな?
強引なハッピーエンドは、もうアメリカ映画である限り仕方がないですね。観てはいないんですが、フランダースの犬でもラストで主人公が一命を取り留め画家になるっていう改変ぶりですからねー。
投稿者 おなら出ちゃっ太 : 2009年10月19日 10:16
>おなら出ちゃっ太さん
「酔っ払いみたい」は確かにそうかも……(^_^;)。
肌色の設定が紅色に寄ってるんですよね。これも
国際市場に向けて、黄色人種じゃないという意味
かも知れませんね。
でもスクリーンで動いてるところは、スチルで受ける
印象よりも、セルアニメに近い感じなんで、絵柄の
印象はすぐに慣れてくると思います。
内容もそれなりに練られていてがんばってるなと感じ
ました。アトムファンが見て損した!ということはな
いです(^_^)。
ただ、「カイジ」とかをぶっとばして大ヒットを狙う
なら、もう少しいまの観客に強くアピールするものが
欲しかったですね。
機会があったらぜひ見てみて感想をお聞かせください。
投稿者 黒沢哲哉 : 2009年10月20日 01:27
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