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2008年11月22日
手塚治虫ファン大会2008in早稲田
12:00、電車で早稲田へ。昨年に続き、今年も手塚治虫ファン大会に参加してきた。
昨年は出席しようかどうしようか迷って、結局、締め切り間際に申し込んだんだけど、今年は早々に申し込みを済ませてこの日を待ちかねていたのだ。今年は手塚治虫の生誕80周年だそうで、主催者側もいつになく張り切っている。
ところで今年の会場は、何と早稲田大学の大隈講堂だったので、ひさびさに大学の近くを歩いた。
車ではたまに通過するんだけど、歩いてみると、変わってしまったお店とか、昔と変わらぬ建物とか、学生時代のことが思い出されて懐かしい。
13:00、イベント開始。いきなりステージに早稲田の学生の男性チアリーディングチームが現れて踊り出し目が点になった。何でも今回のイベントは、手塚プロダクションと、早稲田のボランティアセンターの共催によるためらしい。したがってその後に続くプログラムは、手塚治虫のキャラクターを地域活性化に利用している新宿区、新座市、宝塚市の職員によるシンポジウム。今度はひじょーにお堅い内容だ。まーこれはスポンサーのCMみたいなものだよね、と思って話をテキトーに聞いていたら、それが後で大変な後悔につながるとは......!!
さて、休憩を挟んで次のプログラムからは、いよいよ手塚治虫にゆかりのあった人々がゲストとして続々と登場した。マンガ家のちばてつや、水野英子、元講談社編集者の丸山昭、テレビアニメで初代アトムの声を演じた声優の清水マリ、同監督の杉井ギサブロー、最新版のアストロボーイでアトムの声を演じた津村まこと、同監督の小中和哉、元手塚治虫アシスタントだったマンガ家の三浦みつる、石坂啓などなど(敬称略)。さらにサプライズゲストとして、テレビアニメの「鉄腕アトム」をはじめてアメリカに輸出したときのアメリカ側のプロデューサーだった方が現れ、大きな拍手で迎えられていた。
それぞれが手塚治虫との思い出や裏話を語ってくれてどれも楽しかったんだけど、特に杉井氏の語ってくれた初のテレビアニメ「鉄腕アトム」製作秘話は興味深かった。
要約すると、「テレビアニメの「鉄腕アトム」登場以前のアニメーションというのは、まずアニメーションという表現方法ありきで企画が動き出し、それに合った作品なりテーマなりをみつける、というのが通常の考え方だった。ところが、「鉄腕アトム」では、まず「鉄腕アトム」という作品があって、それをアニメ化する、では表現方法はどうするか、という考え方で始まった。これは今でこそ当たり前の方法だが、当時のアニメーション作家にとっては、この考え方自体が画期的なものだった」という話。
それから、いざそれを実際に製作する段になると、「手塚治虫がコンテを作る暇がなく、コンテは手塚本人の頭の中にだけにある状態だった。だから我々(杉井ら)は、とにかく指示された絵をそのまま動画にするしかない。それも通常2秒の動画というと48枚の絵が必要なのだが、人物の体は動かさずに、目と口だけを数枚で動かせという。これで果たして本当に作品になるのだろうか、と懐疑的だったが、試写をしてみたら見事に素晴らしい作品になっていて驚いた」という話など。
テレビアニメ「鉄腕アトム」スタート時の苦労話は手塚治虫本人の自伝でも語られているが、それとはまた違った視点から語られた立ち上げスタッフとしての杉井氏の言葉も貴重な歴史の証言でありました。
さて、次はお待ちかねの全員参加のカルトクイズ大会である。手塚治虫に関する質問に○か×で答え、最後に残った3人に賞品が与えられる。去年はぼくは2問目で撃沈するという醜態をさらしたが、今年こそ......!!
と思ったら、な、な、な、何と今年は1問目で轟沈!! 1問目の問題は「高田馬場の商店街で流通しているアトム通貨は、10万馬力が10円である」という問題であった。ぼくは○と答えたが、答えは×。10馬力が10円なのだった。実はこれ、最初のプログラムのシンポジウムで話題になっていたことで、これをちゃんと聞いてれば簡単に答えられた問題だったのだ。2問目から6問目までは正解できたから、この1問目さえクリアしてればベスト10くらいまでは残れたのに......ククク、悔やんでも悔やみきれない(涙)。
ということで大会は盛況のうちに幕を閉じ、大隈講堂隣のガーデンハウスで開催される希望者のみ有料参加の懇親会に参加する。ここでは、去年の懇親会で親しく声をかけてくださって知り合いになった熱烈な手塚ファンの皆さん、O川さん、O谷さん、T田さんらと1年ぶりの再会を果たし、またまた楽しく会話をさせていただいた。
さてそして! ここでも運だめしのプレゼント抽選会がやってきた。去年はこちらも空しく空振りだったが......今年はパンパカパーーン! 左の「手塚治虫絵コンテ大全 第2巻 W3」(河出書房新社)が当選。さらに「第1巻 鉄腕アトム」を当てたO谷さんが「ぼくはこれ持ってるから良かったらどうぞ」と言ってくださったのだ。ぼくは2冊とも持ってなかったので超ラッキーでした。
その後、有志の方と高田馬場の喫茶店ルノアールへ移動し、軽くお話をして帰宅。来年はいい年になりそうです。
投稿者 黒沢哲哉 : 2008年11月22日 14:21
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コメント
ルノアールまでご一緒した鈴木です。
実は私も1問目で撃沈した口です(^^;)。
来年もファン大会あればいいですよね。
がんばってこれからは参加しようと思います。
ではでは。
投稿者 あっきー : 2008年12月 2日 23:22
>あっきーさん
書き込みありがとうございます。その節は楽しい時間を共有させていただき、ありがとうございました。
ルノーアルでは席が離れてしまい、あまり話せませんでしたが、また手塚つながりの企画で再会できる日を楽しみにしております。
ところで、あのイベントのすぐ後で例の空港トラブルが勃発しましたけれども、無事に帰れましたでしょうか。
ぜひ良い年を!!
投稿者 黒沢哲哉 : 2008年12月 2日 23:37
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