2012年12月 3日
手塚治虫ファン大会2012に参加!
12/1は手塚治虫ファン大会に参加してきたっっ!!
毎年、この時期に開催されている手塚治虫ファン大会の季節がまたまたやってきた。
今年の会場は、杉並アニメーションミュージアム内のホールで、午後14:00からの開催だ。
12:30、電車で荻窪へ。ちょっぴり天気が悪く、雨がぱらついてきた。会場到着まで降らないといいなぁ。
青梅街道のイチョウがきれいに色づいていて、歩く分には気持ちがいいけど、道路に面した商店の人たちは掃除が大変だろうな。あと、路肩に積もった落葉は、ライダーにとってはものすごく危険なんですよ、滑りやすくて。30代のころ、仕事の移動にバイクを使っていた時代に、お茶の水の女子医大近くで派手に転倒したコトがありました。
それはともかく、会場に到着。14:00、いよいよファン大会が始まった。今年の最初のプログラムは、杉並アニメーションミュージアム館長の鈴木伸一先生による、手塚先生の思い出から。鈴木先生は特にアニメーション関連の話になると熱がこもってきて、時間が来てもまだまだしゃべり足りないご様子だった。
先生がされていたのはたとえばこんなお話。。。
あるとき鈴木さんと手塚先生が銀座でバッタリ会って、喫茶店で昔のアニメーション話で盛り上がってしまい、「今からうちへ来ませんか? 見せたいものがあるんです」と言って、手塚先生の自家用車で自宅へ行き、見せてもらったのは、当時貴重だった「鉄扇公主」という中国のアニメーションの16mmフィルムだったとか!
続いて休憩をはさんで、作家の二階堂黎人さんと元大都社編集の篠田修一さんによる、手塚治虫ファンクラブ草創期の裏話。おふたりは手塚治虫の公式ファンクラブが発足した当時の主要メンバーで、そのおふたりが、当時イベントなどで手塚先生に振り回された苦労話などを語ってくださった。
会場では今回のゲストの先生方のサイン本をゲット! 上の画像の左が手塚プロの小林準治さんが、手塚先生の少年時代の昆虫採集の話などをマンガ化した『マンガ 手塚治虫の昆虫つれづれ草』。そして右が藤子・F・不二雄や石ノ森章太郎など、トキワ荘メンバーが集まって設立したアニメ製作会社スタジオ・ゼロのドキュメンタリー本『ゼロの肖像 「トキワ荘」から生まれたアニメ会社の物語』。こちらはライターの幸森軍也氏が鈴木伸一先生にインタビューをするなどしてまとめた本で監修と装画は鈴木伸一先生である。
そして上がサイン中の小林準治さんと、ぼくが書いていただいたサイン。当日は本を30冊用意してきたそうだけど、あっという間に完売だったそうだ。
現在、ぼくは小林準治さんといっしょの仕事をしていて、来年春ぐらいにはそれが本になる予定です。
その後、手塚先生の秘蔵映像の上映があってファン大会第一部は終了。17:45からは、同じ会場で、立食パーティ形式の懇親会が開かれた。
そしてここでは、ぼくも今回のイベントに秘蔵コレクションをプレゼントとして提供していた。それは手塚治虫直筆サインが入ったヒョウタンツギの絵柄の版画。ぼくが高校生のころに渋谷のパルコで開かれた漫画集団のチャリティイベントで購入したものである。
これはジャンケン大会で勝ち残った人にプレゼントするということで、期待したとおり皆さん大変盛り上がっていただき、熱烈なバトルの末にめでたくおひとりのファンの方にプレゼントさせていただきました。大切にして下さいね~~~~っ!!
19:45、こうして大満足で終わったイベントだけど、その後、ぼくは一部の常連ファンと手塚プロスタッフの方たちといっしょに荻窪駅前のサイゼリヤでお茶をすることになった。後からそこへ鈴木伸一先生も合流して、ぼくも親しくお話しをさせていただくことができました。
その帰り際、駅のホームで鈴木先生がしみじみとこんな風におっしゃっていたのが印象的だった。
「手塚先生が亡くなってもう20年以上たつのに、こうして多くの人が集まってあのころの話ができるなんて幸せだなぁ。これも手塚先生のおかげだなぁ......」
こう語られた鈴木先生の心の中には、きっとぼくら以上にいろんな思い出が去来しているんだろうな、と思ったらなんだかジーンときてしまった。
マンガ 手塚治虫の昆虫つれづれ草 小林 準治 手塚 治虫 講談社 2012-05-10 by G-Tools |
ゼロの肖像 「トキワ荘」から生まれたアニメ会社の物語 幸森 軍也 鈴木 伸一 講談社 2012-10-30 by G-Tools |
【YahooDesktop.exe エラーの回避方法】
さてここからは一転、話題を変えて、ちょっとしたPCトラブル解決方法の話をします。
前回のエントリーでぼくが愛用していると紹介した Yahoo!ボックスだけど、ある使い方をすると、100%の再現率で発現するエラーがあるのだ。
しかしその回避方法がわかったので、検索で来られたお困りの方の参考になればと書かせていただきます。
そのエラーとは、Yahoo!ボックスを起動(常駐)した状態で、USBデバイス(特にドライブ構成が変わるもの)、たとえばUSBマルチカードリーダー/ライターなどを抜き差ししたりすると、画面に下記のようなエラーメッセージが出るというものだ。
「YahooDesktop.exe-ディスクがありません。
ドライブにディスクがありません。ディスクを\Divice\Harddisk2\DR2に挿入してください」
一度このエラーメッセージが出ると、その後は、Yahoo!ボックスを再起動するたびに毎回この表示が必ず出るようになってしまう。
ネットで検索すると同じトラブルに悩んでいる人は多いようで、問い合せの書き込みはいくつも見つかるのだが、それに対する決定的な解決方法というのはどこにも書かれていなかった。結局、一度 Yahoo!ボックスをアンインストールして再インストールし直すしか方法がないというのだ。
確かに再インストールすればこのエラーは消えるんだけど、このYahoo!ボックスの再インストールがこれまた面倒くさい。
インストールの過程で同期フォルダを指定するんだけど、その際、すでにファイルの入っているフォルダは指定できないのだ。従って再インストールする際には、今まで同期フォルダに入っていたファイルをいったん別の場所へ待避し、後から同期したいファイルをまたそこへ入れ直して再同期させなければならないのだ。
ぼくの場合、Yahoo!ボックスには10GBくらいファイルが入っているので、これらをすべて同期完了するには2時間以上かかってしまう。
しかもその後もまた、うっかりYahoo!ボックスを終了させるのを忘れてカードリーダーを抜き差ししたら、またエラーが出まくりとなってしまうのだ。
2度目にそうなったときはもうブチギレて Yahoo!ボックス捨てるか!? と思ったんだけど、ひょんなことから思いついて試してみたじつに簡単な方法で、このいまいましいエラーが回避できることがわかった。
その方法というのは、下記のYahoo!ボックスの設定パネルから、基本タブを開いて「コンピュータ起動時に自動的にYahoo!ボックスを起動する」のチェックを外し、その後、タスクトレイに入っているYahoo!ボックスアイコンを右クリックし、表示されるメニューから、常駐しているYahoo!ボックスを終了させる。
そしていったんPCを再起動させるというもの。これだけ。これで次回からはYahoo!ボックスを起動してもエラーは出なくなるのだ。
このYahoo!ボックス、どうやら同期させるドライブだけでなくPCにつながっているすべてのドライブを監視しているらしくて、Yahoo!ボックスが起動中にドライブ構成に変化があると、冒頭に書いたエラーを吐いてしまうらしいのだ。
だけどなぜ Yahoo!ボックスがほかのドライブを監視する必要があるのか、そんな必要ないだろうと思うんだけどね。実際、GoogleドライブもDropboxもこんなエラーは吐かないんですから。バージョンアップでぜひ改善を望みたい部分です。
でも取りあえず解決方法がわかってぼくも使い続けられます。参考になれば!
投稿者 黒沢哲哉 : 01:34 | コメント (0) | トラックバック
2011年4月17日
倉庫の本を玉突き移動
これまでのあらすじ
今年1月、ぼくがマンガとおもちゃの倉庫として借りているアパートの床と柱の基礎が腐って畳が沈み、柱が傾いてしまった。これは危険だということでさっそく大家さんと相談し、床をすべてはがして補強工事をしてもらうことになった。
それはいいのだが、工事をするためには室内にある膨大な本を、いったんどこかへ運び出さなければならない。だけどそんな置き場所はないし、運び出すのも大変だし、困った!
補修が必要なのは、ぼくが借りている3室のうち1階の2室。仮にA室(6畳+2畳)とB室(4.5畳+2畳)とする。そこで、そのうちまずB室にある荷物だけを、高校時代の友人に頼んで友人が仕事で使っている倉庫の片隅に一時保管してもらった。これが2月初めのこと。そして2月中旬、大工さんにはとりあえずB室の補強工事だけをやってもらった。
しかしまだA室の工事が終わっていない。A室の方がB室よりも荷物が多いので、これを外部へ運び出すのは大変だ。そこで今後の計画としては、A室の荷物をまだ空のままになっているB室へ玉突き移動し、その上で空になったA室の工事をおこなうことだ。
上の画像は、その移送前のA室の様子。本棚が直角に交わっている部屋の角の部分で床が沈み込んでいるのがわかる。また右端の本棚も前へ倒れ込んできている。
このA室の方も、仕事の合間をぬって少しずつ荷物の移動をしよう......と思っていたところへ東日本大震災が起きた。幸い倉庫も自宅も平積みしてあった本が崩れた程度で被害は軽かったが、地震が来たのがもし補強工事前だったら......と思うとゾッとした。これは残るA室の工事も急がねば......。
ということで今日!
手つかずだったA室の荷物をB室へと移送する作業にようやく着手した。友人2人に手伝ってもらっておよそ4時間。もう若くないのでゼイゼイ言いながら本棚にして9つ、約50%の荷物を運ぶことができた。あとは来週にでもまた運べれば何とかA室を空にできそう......か?
投稿者 黒沢哲哉 : 21:48 | コメント (2) | トラックバック
2009年6月 4日
再訪!手塚治虫展
朝8:00起床。先日取材で行った江戸東京博物館の手塚治虫展を再訪する。取材の日は時間をかけて見られなかったので、いずれあらためて行く予定ではいたんだけど、何でも今日6月4日はむしの日ということで、先着300名に記念品がもらえるというのだ。だとしたら今日、行くしかないでしょう!!
結局、昨日、遅く寝たのですぐには起きられず、家を出たのが9時過ぎ。博物館へは10時ごろに着いたのだが、それでもめでたく記念品をもらうことができた。
記念品は、今回の手塚治虫展限定アイテムである鉄腕アトムのポストカードだった。しかも会場入り口でカードを配っていたのは、先日、取材でお世話になった学芸員のK上さんだった。お忙しそうだったので、軽くごあいさつをして、すぐに会場内へ。あっと、その前に、取材のときにK上さんがすすめておられた音声ガイドシステムアトムツアーズの携帯端末を500円で借りる。これは、この端末を首から掛けてヘッドフォンを頭からかぶり、指定箇所で指定ボタンを押すと、手塚眞氏や藤子不二雄A氏、アトム、ブラック・ジャックの声で展示のガイドが聞けるというもの。実際、使ってみると、展示の見所が分かりやすく解説されていて、効率よく見られた。特に藤子不二雄A先生が、手塚治虫の『新宝島』に出会ったときの衝撃を語る言葉を聞きながら『新宝島』の生原稿を見るなんていうのは、なかなか感動的な体験でした。これはぜひオススメです。
手塚治虫展は6月21日まで開催されています。前回取材に行ったときより、混雑してましたから、これから後半へ向けて次第に混んでくると思われます。行こうと思っておられる方はお早めに!!
参考リンク:
・江戸東京博物館「手塚治虫展」
・手塚治虫.net「虫さんぽ 番外編 手塚治虫展と両国・浅草界隈」
※新しいウインドウが1枚だけ開きます。
手塚治虫展をお昼ごろまで見学し、その後、電車で浅草へ。お腹が空いたので、浅草通りの雷門の並びにあるステーキのお店ちんや亭で、ハンバーグ定食を食べる。このお店、すぐ隣のすき焼きの名店ちんやが経営する全席カウンター式のステーキ屋さんで、高級なお肉がランチタイムには非常にリーズナブルな価格で食べられるのだ。
10年以上前、仕事でよく浅草を通ったころには、度々寄っていたお気に入りのお店である。ただ10年前はもっと安かった気がするのだが......10年もたてば仕方ないか。
ということで、今回は絶品のサイコロステーキはあきらめてハンバーグに。しかしハンバーグもジューシーでしっとりと柔らかく、味噌汁とサラダが付いて1200円は大満足でした。
お昼時間を過ぎたところで、ここから100メートルほど行ったオレンジ通り沿いにある喫茶店アンヂェラスへ向かう。ここも、手塚治虫展と同時に『虫さんぽ』で取材させていただいたので、ホームページの記事をプリントアウトしたものを持参したのだ。せっかくなので、お店の名前にもなっている名物ケーキアンヂェラスとダッチコーヒーをいただくことにした。このアンヂェラスというケーキは、かつて手塚治虫が愛したというもので、表面のチョコの食感と舌の上でフワッ溶ける生クリームが最高のハーモニーであった。そしてご主人からは、手塚治虫や山下清の直筆サインを見せていただいた。す、素晴らしい!!
その後、電車で神保町へ。いつもの喫茶店古瀬戸で、「別冊漫画ゴラク」編集のT橋さんと、次回『龍のおんな』プロット打ち合わせ。「別冊漫画ゴラク」は4月から、それまでの月2回刊から月刊に変わったのだが、その結果、売り上げは伸びているそうで、まずは月刊化成功らしい。『龍のおんな』の評判も上々だということなので、あとはさらに盛り上げる方向である。
ところで、今回は手塚治虫展に行くということで、電車の中で読む本にはコレを持っていった。
「父」手塚治虫の素顔 あいうえお館 2009-05 by G-Tools |
タイトルどおり息子だけが知るマンガの神様の素顔が軽妙な筆致で率直に描かれていてひとことひとこと実に興味深い。学生時代、眞くんから断片的に聞いた話などもチラホラ出てきてニヤリとしたり。マンガの神様の人間的な側面が分かる貴重な資料です。
20:00過ぎ、帰宅して夕食を終えたところへ、携帯が鳴った。先日、ブログにコメントを書いてくれたリキである。
リキ「黒沢、いま家?」
黒沢「そうだけど」
リキ「いま、お前んちの前にいるんだけど」
黒沢「えーっ?」
家を出てみたら何と、本当にパジェロミニでリキが来ていた。最後に会ったのは4~5年前だろうか。お互い、そんなに遠くに住んでいるわけじゃないんだけど、仕事が違うと予定も違ってなかなか会うことができず、ごぶさたしていたのだった。そこで、ぼくのコラムのために資料を借りたいというお願いをして、あらためて近々また再会する約束をした。いやー、びっくりしました。
投稿者 黒沢哲哉 : 21:43 | コメント (0) | トラックバック
2009年2月14日
ひさびさに毎週楽しみなTVドラマ2本
ここ10年ほど、連続テレビドラマというものをほとんどマトモに見たことがなかった。アイドルタレントが主演するドラマにはまったく興味が湧かないし、たまに夏の終戦記念特番とかで面白そうな単発ドラマがあって見たとしても、結局肩透かしをくらうことがほとんどだった。
かつては山田太一脚本のドラマは欠かさず見てたんですけどねー、ここ最近、山田太一は単発ドラマばかり書いていて、なぜかそれらにもあまり食指が動かず、見逃すことがほとんどだったのだ。
それが、今、ひさびさに毎週楽しみなドラマができてビデオに録画して欠かさず見ている。それも2本!
1本は山田太一脚本の『ありふれた奇跡』(フジテレビ、毎週木曜夜10時)。現在、第6話まで放送されているが、毎週、思いがけない展開が待っていて目が離せない。
駅のホームで、中年男性の自殺を止めようとしたことがきっかけで偶然知り合った若い男女。彼ら三人を軸として、それぞれの家族の人生が描かれていく。山田太一は「連続テレビドラマの脚本を書くのはこれが最後」と語っていたそうで、それだけに、山田節の集大成のような物語になっている。全く違う人生を歩んできた人たちが、ある出来事をきっかけにそれぞれの人生に影響を与え、自分もまた変わっていく。
山田太一というと、『ふぞろいの林檎たち』のようなメジャーコードの作品の方が、一般ウケはいいけれど、実はこうしたマイナーコードの作品にこそ、山田ドラマの真骨頂があるとぼくは思っている。毎回、ドラマチックな展開などまったくないのに、背筋がゾクゾクしてくるくらい画面から目が離せない。ピリッとして耳に残るセリフも多く、2回目に見るときには、メモしながら見ようと思っている。
役者もそれぞれ適役で、八千草薫や井川比佐志などのベテラン陣はもちろんだが、主人公の母親役のキムラ緑子が自分勝手で家を飛び出したくせに母性を忘れていないという生臭い母親役を好演していて注目。仲間由紀恵も、『トリック』では、ふざけすぎた演技が鼻についてぼく的にはナシだったんだけど、今回は実にしっとりといい演技をしていて、山田脚本の独特のセリフ回しもうまく消化していて大好きになってしまいました。
それにしても、こうした至高の脚本の職人芸を見せられてしまうと、人間を描くって難しいなぁと思います。
そしてもう1本は、ジョージ秋山のマンガを原作とした『銭ゲバ』(日本テレビ、毎週土曜夜9時)。もう30年も前の原作なのに、去年から始まった不況や派遣切りといった現代の状況に恐ろしいくらいマッチしていて、主人公・蒲郡風太郎(松山ケンイチ)のリアリティがものすごい。こちらは現在、4話まで放送されていて、明日の放送で5回目である。
原作を最後に読んだのは、5年ほど前に復刻版コミックスを買ったときだから、ディティールは忘れてしまっているが、記憶ではかなりアレンジしてある。が、そこがまたうまく現代風のテイストと原作の味をブレンドしていていい感じになっている。
それと、このドラマには特徴的なところがあって、スポンサーのクレジットが、第1話ではスズキとコカ・コーラの2社が出ていたのが、第2話からはコカ・コーラ1社になってしまったこと。番組中に入るCMの回数も極端に少なく、メインタイトルが出るのはなんと番組が始まって15分以上たってからである。その分、番組の最初と最後にまとめてCMを放送しているのだが、ネットでのウワサによれば、これはスポンサーが、番組内容のダーティーなイメージがかぶるのを嫌って、クレジットを外しているのではないかというのだが......。それが本当かどうかは知らないけど、そんなウワサが真実味を持つほどに内容はかなりエグいものになっている。
現在、風太郎はようやく大富豪の三國家の次女と結婚の約束を取り付けたところ。原作は、この先、まだまだすごい話になっていくので、いったい現代のテレビでどこまで描けるのか、実に楽しみです。
岸辺のアルバム (光文社文庫) 光文社 2006-04-12 by G-Tools |
銭ゲバ 上 (幻冬舎文庫 し 20-4) 幻冬舎 2007-10 by G-Tools |
投稿者 黒沢哲哉 : 01:11 | コメント (3) | トラックバック
2008年11月22日
手塚治虫ファン大会2008in早稲田
12:00、電車で早稲田へ。昨年に続き、今年も手塚治虫ファン大会に参加してきた。
昨年は出席しようかどうしようか迷って、結局、締め切り間際に申し込んだんだけど、今年は早々に申し込みを済ませてこの日を待ちかねていたのだ。今年は手塚治虫の生誕80周年だそうで、主催者側もいつになく張り切っている。
ところで今年の会場は、何と早稲田大学の大隈講堂だったので、ひさびさに大学の近くを歩いた。
車ではたまに通過するんだけど、歩いてみると、変わってしまったお店とか、昔と変わらぬ建物とか、学生時代のことが思い出されて懐かしい。
13:00、イベント開始。いきなりステージに早稲田の学生の男性チアリーディングチームが現れて踊り出し目が点になった。何でも今回のイベントは、手塚プロダクションと、早稲田のボランティアセンターの共催によるためらしい。したがってその後に続くプログラムは、手塚治虫のキャラクターを地域活性化に利用している新宿区、新座市、宝塚市の職員によるシンポジウム。今度はひじょーにお堅い内容だ。まーこれはスポンサーのCMみたいなものだよね、と思って話をテキトーに聞いていたら、それが後で大変な後悔につながるとは......!!
さて、休憩を挟んで次のプログラムからは、いよいよ手塚治虫にゆかりのあった人々がゲストとして続々と登場した。マンガ家のちばてつや、水野英子、元講談社編集者の丸山昭、テレビアニメで初代アトムの声を演じた声優の清水マリ、同監督の杉井ギサブロー、最新版のアストロボーイでアトムの声を演じた津村まこと、同監督の小中和哉、元手塚治虫アシスタントだったマンガ家の三浦みつる、石坂啓などなど(敬称略)。さらにサプライズゲストとして、テレビアニメの「鉄腕アトム」をはじめてアメリカに輸出したときのアメリカ側のプロデューサーだった方が現れ、大きな拍手で迎えられていた。
それぞれが手塚治虫との思い出や裏話を語ってくれてどれも楽しかったんだけど、特に杉井氏の語ってくれた初のテレビアニメ「鉄腕アトム」製作秘話は興味深かった。
要約すると、「テレビアニメの「鉄腕アトム」登場以前のアニメーションというのは、まずアニメーションという表現方法ありきで企画が動き出し、それに合った作品なりテーマなりをみつける、というのが通常の考え方だった。ところが、「鉄腕アトム」では、まず「鉄腕アトム」という作品があって、それをアニメ化する、では表現方法はどうするか、という考え方で始まった。これは今でこそ当たり前の方法だが、当時のアニメーション作家にとっては、この考え方自体が画期的なものだった」という話。
それから、いざそれを実際に製作する段になると、「手塚治虫がコンテを作る暇がなく、コンテは手塚本人の頭の中にだけにある状態だった。だから我々(杉井ら)は、とにかく指示された絵をそのまま動画にするしかない。それも通常2秒の動画というと48枚の絵が必要なのだが、人物の体は動かさずに、目と口だけを数枚で動かせという。これで果たして本当に作品になるのだろうか、と懐疑的だったが、試写をしてみたら見事に素晴らしい作品になっていて驚いた」という話など。
テレビアニメ「鉄腕アトム」スタート時の苦労話は手塚治虫本人の自伝でも語られているが、それとはまた違った視点から語られた立ち上げスタッフとしての杉井氏の言葉も貴重な歴史の証言でありました。
さて、次はお待ちかねの全員参加のカルトクイズ大会である。手塚治虫に関する質問に○か×で答え、最後に残った3人に賞品が与えられる。去年はぼくは2問目で撃沈するという醜態をさらしたが、今年こそ......!!
と思ったら、な、な、な、何と今年は1問目で轟沈!! 1問目の問題は「高田馬場の商店街で流通しているアトム通貨は、10万馬力が10円である」という問題であった。ぼくは○と答えたが、答えは×。10馬力が10円なのだった。実はこれ、最初のプログラムのシンポジウムで話題になっていたことで、これをちゃんと聞いてれば簡単に答えられた問題だったのだ。2問目から6問目までは正解できたから、この1問目さえクリアしてればベスト10くらいまでは残れたのに......ククク、悔やんでも悔やみきれない(涙)。
ということで大会は盛況のうちに幕を閉じ、大隈講堂隣のガーデンハウスで開催される希望者のみ有料参加の懇親会に参加する。ここでは、去年の懇親会で親しく声をかけてくださって知り合いになった熱烈な手塚ファンの皆さん、O川さん、O谷さん、T田さんらと1年ぶりの再会を果たし、またまた楽しく会話をさせていただいた。
さてそして! ここでも運だめしのプレゼント抽選会がやってきた。去年はこちらも空しく空振りだったが......今年はパンパカパーーン! 左の「手塚治虫絵コンテ大全 第2巻 W3」(河出書房新社)が当選。さらに「第1巻 鉄腕アトム」を当てたO谷さんが「ぼくはこれ持ってるから良かったらどうぞ」と言ってくださったのだ。ぼくは2冊とも持ってなかったので超ラッキーでした。
その後、有志の方と高田馬場の喫茶店ルノアールへ移動し、軽くお話をして帰宅。来年はいい年になりそうです。
投稿者 黒沢哲哉 : 14:21 | コメント (2) | トラックバック