『おかしなおかしな大泥棒』
(1973年 アメリカ作品)
原題/THE THIEF WHO CAME TO DINNER
監督/バッド・ヨーキン
原作/テレンス・L・スミス
脚本/ウォルター・ヒル
撮影/フィリップ・ラスロップ
音楽/ヘンリー・マンシーニ
出演/ライアン・オニール、ジャクリーン・ビセット、ウォーレン・オーツ、ジル・クレイバーグ、ネッド・ビーティ
カラー スタンダードサイズ 105分 ※オリジナルはビスタビジョンサイズ
監督になる前のウォルター・ヒルが脚本を書いており、ライアン・オニール演じる泥棒とウォーレン・オーツ演じる保険調査員の、ナイーブでいて強烈な個性のぶつかり合いが光っている。やっぱり本当に才能を持った人は早くからキラッと光る仕事をしてるものなんですね。
後にそのウォルター・ヒルが監督・脚本を担当し、ライアン・オニールが主演した『ザ・ドライバー』(1978年)を髣髴とさせるカーアクションも見どころだ。
このライアン・オニールという役者、実は以前は『ペーパー・ムーン』(1973年)の詐欺師役くらいしか買ってなかったんだけど、ぼく自身が大人になるにつれて、だんだん彼の味みたいなものが分かってきたのか、なんだか今回はとっても魅力的に感じました。
それにしても実に奇妙な味わいをもった映画で、邦題が『おかしなおかしな〜』となっているけど決して単なるコメディじゃなくて、いわく言い難いシニカルなテイストを持ったまさに70年代らしい映画なのだった。
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