『次郎長三国志・第四部 勢揃い清水港』 (1953年東宝作品)

原作/村上元三
監督/マキノ雅弘
脚本/松浦健郎
主演/小堀明男、廣沢虎造、若山セツ子、森繁久弥、河津清三郎
白黒 80分
 東宝の「次郎長三国志」シリーズ第4作。清水へ戻った次郎長(小堀)が、自分の家を持ち一家を構える。4作目にしてやっとここまで話が進んだかーという感じだが、それだけに前の3本で、次第に増えていった子分たちのキャラクターが充分すぎるほど描かれているため、一家の絆や信頼感、そしてぼくら観客の、一家に対する親近感はかなり高まっている。
 この作品では、次郎長の親分としての太っ腹な部分を見せるエピソード、やくざ仲間からの信頼を得ていることがわかるエピソード、お蝶さん(若山)とのラブラブな関係など、次郎長を取り巻くさまざまが総合的に描かれており、シリーズの折り返し地点ということで、総合的に次郎長を描こうとしている意図が伝わってくる。

(1999/06/13)


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