Top 柴又名画座 No.180 Back
『おしゃれ大作戦』 (1976年 東宝作品)

製作/安達英三朗、森岡道夫
監督/古澤憲吾
脚本/松木ひろし
撮影/鷲尾馨
音楽/広瀬健次郎
美術/本多好文
出演/由美かおる、磯野洋子、沢田雅美、岡崎友紀、ホーン・ユキ、杉本美樹、長谷直美、児島美ゆき、藤村有弘、京唄子、田崎潤、志垣太郎、浜田光夫、山谷初男、水前寺清子、八代亜紀
カラー シネマスコープサイズ 85分
 忠臣蔵の物語を、現代(当時)の服飾学院に舞台を置き換え、女校長を失脚させた実業家(藤村)に対して、沢田雅美をリーダーとした若い女子学生たちが、団結し、仇討ちに立ち上がるというコメディである。
 手元の資料によると、古澤憲吾の最後の監督作品であるらしい。古澤憲吾といえば、1960年代に、東宝で植木等主演の「日本一シリーズ」や加山雄三主演の「若大将シリーズ」などバイタリティあふれる明朗コメディ映画の傑作を連発した監督である。
 この映画でも、その作風はまったく変わらず、バタ臭いドタバタぶりは全盛期の古澤憲吾監督作品とくらべても何ら遜色はない。
 ただ、当時アメリカで流行していたウーマン・リブ運動のブームを反映して、パワフルな女性たちを主役としている点が、1970年代という時代を感じさせる。キャスト名として並んでいるのは、ご覧の通り、当時の活力あふれる女優たちの名前ばかり。そしてその間に挟まる男性の2枚目俳優たちは、どの人も女性に圧倒されてタジタジの情けない役ばかりで、男から見るとかなりシニカルな作品と言えるだろう。

(2001/10/28)


[Top] | [Back]