『虹を掴む男』
(1947年 アメリカ作品)
原題/THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY
製作/サミュエル・ゴールドウィン
監督/ノーマン・Z・マクロード
原作/ジェームズ・サーバー
脚本/ケン・イングランド、エバレット・フリーマン
撮影/リー・ガームス
音楽/エミール・ニューマン
出演/ダニー・ケイ、バージニア・メイヨ、ボリス・カーロフ、フェイ・ベインター、アン・ラザフォード
カラー 110分
ウオルター・ミティ(ダニー)は、通俗雑誌を出版する出版社の編集者。しかし、空想好きな彼は、すぐに想像の世界に入りこんでしまう。想像の世界での彼は、西部劇のガンマンであり、天才的ギャンブラーであり、大空のエース・撃墜王である。
そんな彼が、通勤途中の電車の中で、偶然、美女と隣り合わせになったことから、殺し屋たちに追われるはめになる。
とにかくダニー・ケイの多才ぶりに驚く。しかも、資料によればこの映画がダニー・ケイの日本初お目見え作品なのだそうだ。
ひとりで何人分ものキャラクターを演じ、歌を唄い、ダンスを踊り、天才ぶりをサラリと見せつける彼に、当時、これを見た日本人はかなりショックを受けたことだろう。クレージー・キャッツの60年代の演技や60年代の東宝コメディ映画の多くが、この作品からかなりインスパイアされてるんではないでしょうか。
このままハードなアクションものにしても充分通用するようなプロットを、コメディタッチに味付けして、さらに小粋でおシャレな映画にしてしまったあたりにも、センスの良さを感じます。
(1999/11/25)
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