↑現在(1999/03/10)の写真
「二人で一人の漫画ランド」
(藤子不二雄著、昭和52年廣済堂出版刊)より
今日、仕事で行った某プロダクションのすぐ近く、西新宿の十二社(じゅうにそう)交差点に、古い鉄筋コンクリートのビルが建っている。これは、かつて藤子不二雄、赤塚不二夫、石森章太郎、つのだじろう、鈴木伸一などが共同で作ったアニメ製作会社「スタジオゼロ」の事務所だった建物だ。
スタジオゼロは昭和38年5月、中野の夜逃げしたボクシングジムを借りて発足した。その後、昭和42年10月に十二社のこのビルへ移転。『オバケのQ太郎』、『パーマン』などのヒット作を世に送り出した。当時人気だった虫プロ製作のテレビアニメ『鉄腕アトム』の1エピソード「ミドロ沼の怪人」を下請けで製作したこともある。しかしまったくの素人経営だったため、仕事があるにもかかわらず収益があがらず昭和46年10月に解散。全てを清算したら社名通り黒字も赤字もなくプラスマイナスゼロだったという。
ということで一般にはスタジオゼロはすでに存在しないと思われているんだけれど、2階の窓をよく見ると、何と今もカタカナで「スタジオゼロ」の文字が。しかも下の昭和42年の写真とくらべてみると、何と当時のままのロゴではないか!!
何でも聞くところによると、現在は経営者が変わっているが、スタジオゼロは健在で、版権業務やCM製作などの仕事をしているのだとか。
何だかこの建物だけが過去からタイムスリップして来たみたいな感じだけど、いずれここも取り壊されちゃうんだろうなぁ…。いや、ずっと残ってたりして(笑)。
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