最近はほとんどの駅が全面禁煙になり、愛煙家は不自由だと思う。しかし、やはり公共の場所でのマナーは守ってもらいたいものである。
そんな中で、今日、私は心が洗われるような光景を目にした。高校生の少年が、喫煙コーナーで静かにタバコを喫っていたのである。両足をしっかりと白線の内側に入れて灰皿の前に立ち、灰を一片たりともホームへ落とさぬようにという気づかいが感じられる。こんなささやかなマナーすら守れない大人が増えている中で、何と感心な少年だろうか。
隣でタバコを喫っている男性がどこか居心地悪そうなのも、少年の姿があまりにもさわやかに見えるからだろう。
世紀末と言われ、少年の非行が問題視される昨今だが、「世の中まだまだ捨てたもんじゃない」そうつぶやきながら、私は、ホームへすべりこんできた電車に乗りこんだ。
(QV-10Aで撮影)
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