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『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 (2007年 「ALWAYS 続・三丁目の夕日」製作委員会 作品)


©2007「ALWAYS 続・三丁目の夕日」製作委員会
監督・脚本・VFX/山崎 貴
エグゼクティブプロデューサー/阿部秀司、奥田誠治
原作/西岸良平
脚本:古沢良太
出演/吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、もたいまさこ、三浦友和、薬師丸ひろ子
カラー シネマスコープサイズ
 前作『ALWAYS 三丁目の夕日』から2年ぶりに製作された続編。東京タワーのお膝元にある架空の町・夕日町3丁目の人々の群像劇を、前作と同じキャスティングで描いたその後の物語だ。
 西岸良平の原作マンガは、この夕日町を舞台とした1話完結のショートドラマで、映画第1作は、その多数の原作エピソードの中から、いくつかのエピソードをつなぎ合わせてアレンジしたものだった。しかし今回の続編においては、基本的に原作の設定だけを生かして、前回未解決だったドラマの結末をオリジナルストーリーとして描いている。
 元々、映画の続編を製作する予定はなかったが、第1作が好評だったために急きょ続編の製作が決まり、スタッフが頭をひねり「前作を超える作品にする」と意気込んで製作に臨んだという。
 ぼくも第1作がとてもよかっただけに期待して見たが、結果としてはかなり満足な作品になっていた。
 まずオープニングがかなりキャッチーな始まり方をしていて、そこでいっぺんに惹きつけられた。映画中映画よろしく、とある東宝看板作品から意外なゲストが登場してびっくりする。その映像表現方法も、山崎貴監督が所属する映画製作チーム「ロボット」ならではのダイナミックな映像で、これだけでも見る価値があったという感じ。
 CGは前作よりもかなりグレードアップしていて、前作では映画館の大スクリーンで見ると、細部の表現の薄っぺらさや合成の不自然さがけっこう目に付いたのが、今回はそうした部分はほとんど気にならなかった。
 シナリオも実によく練られていて、無理やり感を全く感じさせずに前作からのエピソードをうまく流し込んで、それに結末を付けているのも素晴らしい。
 前作は、複数の人物のエピソードのからみ方に若干ぎこちなさがあったが、むしろこの部分は続編の方が自然に組み立てられていて安心して見ることができた。
 ただ、メインとなるエピソードの山場で、観客にはとっくに伏線がネタバレしてるのに、長々とタメて見せるのはやめて欲しかったのと、小雪のキャラクターが前作よりも薄っぺらになってしまったのが、大好きなキャラクターだっただけにかなり惜しまれますね。

(2007/11/24)

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