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柴又名画座
No.143
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『フロント・ページ』
(1934年 アメリカ作品)
原題/THE FRONT PAGE
製作/ポール・モナシュ、ジェニングス・ラング
監督/ビリー・ワイルダー
原作/ベン・ヘクト、チャールズ・マッカーサー
脚本/ビリー・ワイルダー、I・A・L・ダイアモンド
撮影/ジョーダン・クローネンウェス
音楽/ビリー・メイ
出演/ジャック・レモン、ウォルター・マッソー、キャロル・バーネット、スーザン・サランドン、ビンセント・ガーディニア、チャールズ・ダーニング
カラー シネマスコープサイズ 105分
ビリー・ワイルダー作品の魅力は、何といっても、隙のない脚本と、それを極限まで生かしきる計算しつくされた人物の動きと小道具の使い方にあると。だけど、その、ともすれば出来すぎとも思える強引な展開を、自然に見せてしまうのは、これまた絶妙な役者の個性ということになる。ということで、ワイルダー作品においては、個性的な役者がより個性的に見えてしまうのも、職人芸と言えるでしょう。
この作品においても、結婚を機に新聞記者稼業から足を洗おうとする敏腕記者ヒルディ(ジャック)と、それを引き止めようと画策するデスクのバーンズ(ウォルター)の駆け引きが、ふたりの個性を極限まで引き出していて、まさに、どこを取っても名場面のスマートな喜劇になっている。
この作品も、劇場で1回、テレビ・ビデオで数回と、何度も見ているんだけど、見返すたびに、ふたりのコンビの楽しさについつい引きこまれてしまう傑作です。
(2000/07/22)
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