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柴又名画座
No.120
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『
続・スーパージャイアンツ
悪魔の化身』
(1959年 新東宝作品)
監督/赤坂長義
脚本/宮川一郎
撮影/岡田公直
音楽/永瀬貞夫
出演/宇津井健、瀬戸麗子、明日香実、大谷友彦、宮田文子
モノクロ シネマスコープサイズ 57分
国産初のスーパーヒーローものとして、いまや伝説となっている『
鋼鉄の巨人
(
スーパージャイアンツ
)
』シリーズ、全9作のうちの第8作目である。
「魔女を見た!」という謎の言葉を残して次々と人が死んでいく事件が頻発。事件解決に乗り出したスーパージャイアンツは、孤児院の保父になりすまして調査を進めるうち、生理学者の大川博士へとたどり着く。大川博士は戦争で自分の人生と娘の命を奪われたことで社会に怨みをいだき、自宅の地下に秘密研究所をつって密かに地球滅亡を企てていたのであった。スーパージャイアンツは誘拐された孤児院の少年を救うため、単身、秘密研究所へと乗り込んでいくのであった!
シリーズ前半の5作品は、学生時代に池袋の名画座・文芸地下で見たことがあったのだが、後半は今回見るのが初めて。
シリーズ第6作までは、カルト映画監督として一部で評価の高い石井輝男が演出していることもあって、低予算映画ながら、けっこう見せる活劇になっていたのだが、この作品ははっきりいってけっこうショボかった。見どころは、ただひたすらスーパージャイアンツを演じる宇津井健のかっこよさということになる。
特に、変身前の黒いスーツとソフト帽といういでたちはクールで颯爽、立ち姿だけで絵になっている。
日本人として初めてスーパーヒーローを演じることに少しの途惑いも照れもないといった感じで、宇津井健、やはりただものではないですね。
(2000/04/05)
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柴又名画座
No.121
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『
続・スーパージャイアンツ
毒蛾王国』
(1959年 新東宝作品)
監督/赤坂長義
脚本/宮川一郎
撮影/岡田公直
音楽/永瀬貞夫
出演/宇津井健、星輝美、御木本伸介、大原謙二、川部修詩、ユセフ・トルコ
モノクロ シネマスコープサイズ 57分
『
鋼鉄の巨人
(
スーパージャイアンツ
)
』シリーズの最終作で第9作目。
来日するビアス王国の皇太子を暗殺しようと企む革命団が暗躍。孤児院に暮らす文雄とみち子は、少年探偵気取りでその本拠地を探るうち、革命団に捕らえられてしまう。そしてついにスーパージャイアンツが立ち上がった!
秘密基地への入り口が病院の裏庭にあり、革命団の首領を追って少年がそこへ忍び込むといたシークェンスが、この当時の少年向け劇映画のムードたっぷりで懐かしい。
作品としては、いま見るとさすがにテンポもいまいちで平板な作品と見えてしまうが、公開当時に見たら恐らく大興奮した映画だったろうことはまちがいない。封切当時の映画館はさぞかし劇場は熱気に包まれていたことでしょう。
最終作だからといって、特にスーパージャイアンツが死ぬとか、正体が明かされるといった特別なエピソードは用意されておらず、作品は、いつものように事件を解決して飛び去る彼の姿で終わっている。
(2000/04/05)
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